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徒然日記07.02

久々に友人と本を貸し借りしあい、感想を述べあうという行為を行った。

森見登美彦氏を溺愛している通称「先生」に、
「なんなら万城目学氏もハマるかもしれぬ。」
とお伝えしたところ、
「気にはなっていた。」
との返答をいただいたので、とりあえずすぐ手元にあった、
『鴨川ホルモー』『ザ・万字固め』
の2冊をお貸しした。

するとなんと万城目氏の最新刊『べらぼうくん』を買ったとのことで、実は未読であったことも幸いに、そちらを逆に貸していただいた次第である。

非常に長い前置きになってしまった。
万城目さん、あなた思っていた以上に苦労人やな…。

こちら『べらぼうくん』は彼の青春記という名のエッセイである。
浪人、大学生、就活、就職、そして無職から作家へ、、、
今まさに私自身が駆け抜けようとしている時代のそれである。

万城目氏の人生、
正直言って読んでいてとてももどかしい、
しかしそれ以上にどこか憎めないいとしさがある。
ンなこと言うと気持ち悪がられるだろうが、
まさに「10歩進んで9歩下がる」である。
腹を抱えて笑いながら、「わかる~」と呟きながら、
読了した。


翻って私自身はどうであろうか。
モラトリアム万歳な大学生生活は基本プランの終了が見えてきている。
音楽で食べていきたいという夢はゆらゆら逃げ水のそれである。
今、カラオケの如くフロントから「モラトリアムコース、延長なさる?なさらざる?(Ⓒ佐藤二郎)」と電話が来れば私は果たしてなんて言うだろうか…。

万城目氏は非常に悩んでいた。
この本を貸してくれた「先生」も自らの進路プランについていくつか提示し、葛藤している。
悩めば悩むほど人は成長するのであろうが、今回ばかりは何かしらの決断を下さねばならぬ。

モラトリアムを延長するのも一つの手であろう。
もちろん社会に飛び出してみるのも一つである。
しかしそれも正社員なのか、フリーターなのか。
親になんて説明しようか。
夢なんか叶うのであろうか。
「そんなに甘くはないよって 早く誰か教えてよ」
とチャットモンチーが「東京ハチミツオーケストラ」で歌っていた。

昨今のコロナウイルスの猛威も加わり、外的要因に責任を擦り付けて逃げることが容易であるのがまた苦しい。アヤツのせいで何もできていないのは事実であるが、それで逃げたらただのアホゥである。そんなアホゥにはなりたくない。

俺がなりたいのはモラトリアムの中で矛盾と葛藤と少しばかりの勇気を持ち合わせ「阿保」踊りに興ずるべらぼうくんである。








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