見出し画像

ライティングにおける事実確認ってなんぞや?

昨日、こんなツイートをしました。



とあるメディアにおいて、ライターさんが納品した記事を入稿前にチェックする作業をおこなっているのですが、その際に感じたことをシェアいたしました。

ところでなんか小難しそうに書いてますが、実際のところ
「事実確認って何すりゃいいの?」
「リサーチ不足って、ちゃんと調べながら書いてるわ!」
こんな声が上がっていそうな予感。。(なんかえらそうに書いてごめんなさい……)

レギュレーションに関しては、クライアントさんから提示されたファイルなりなんなりを確認すれば良い、というのは頭に思い浮かぶかもしれません。

しかし事実確認って言われると一気に難しく感じる方もいらっしゃると思うので、こちらの記事では「全然難しくないよ!」というところと、「どんな風に確認しなきゃいけないの?」ってところをお話していけたらいいなと思います。

事実確認すなわちリサーチ

私のツイートでは「事実確認不足」と「リサーチ不足」を挙げていますが、この2つはある意味同じ作業。
だって事実確認は綿密なリサーチの上に成り立ちますからね。

執筆していくうえで情報やデータに遭遇した際には、事実確認をする必要があります。

ここで疑問が生じる方もいるかもしれません。

執筆していくうえで遭遇する情報やデータは、リサーチして出てきたものでしょうから、もうすでに事実確認は終えています!?

そんな考えが頭に浮かんだ方は注意です。

あなたが見たそのデータは、果たして信頼できるソースから得た情報でしょうか?


いまや「コンテンツがコンテンツを生む時代」となっていますから、いくら検索の上位にあるサイトから情報を引っ張ってきたとしても、その情報が必ずしも正しいとは限りません

それからデータというのは、なにも数字だけとは限りません。
画像や音声なども含まれます。

例えばファッション系の記事。SNS上で画像を探してその画像の説明や商品のおすすめポイントなどを書くものなんかがありますよね。

投稿ページ上に、投稿者さんが商品情報なんかを書いてくれていることも多いですが、それをまるっと鵜呑みにして執筆を進めるのはあまり良くないです。

んじゃどうすりゃいいの?

データの抜き取りは一次情報から

一次情報とはオリジナルな情報のこと。もっとも適切なソースは取材・ヒアリング・有識者インタビューによるものです。

ただなかなか直接取材に行ったりインタビューを頼んだりするのは大変ですよね。
たいていはWeb上から情報を抜き取って執筆することでしょう。

そんなとき一番信頼できるのは、情報の発信元となる企業や官公庁などのサイト。
サイト上に掲載されていない情報は、お問い合わせフォームから質問してみるのも良いでしょう。これは立派な取材に値すると思います。


先ほどの例で見ていきましょう。例えばインスタグラマーさんがユニクロの商品を紹介していればユニクロのサイトを確認します。果たして本当にこれはユニクロの商品?商品名は合ってる?金額は?限定商品?それとも定番商品?

また商品ページを確認することで、質感やサイズ感などの情報も知ることができます。この事実を確認するだけでも、執筆内容に差が出ます。

インスタに至っては「全身○○(店名)コーデ」みたいなのも注意です。
インスタグラマーさんはトップス・ボトムス・シューズのことを全身コーデとして紹介していたのに、“全身” の言葉を鵜呑みにして「小物も○○(店名)で揃う!」などと書いてしまうケース。非常に危険な思い込みだと思います。

このようにWeb上の情報にはすべて疑いのまなざしを向ける、ぐらいの気持ちで、しっかりと裏付けを取ればおのずと信ぴょう性の高い記事が出来上がります。

執筆の際に参考にする情報やデータは、すべて信頼できるソース(情報源)から。

ひと手間かかりますが、ライターは情報を提供する側の人間ですから、正しい情報を世に放つためにも丁寧にリサーチをおこなうのが鉄則です!

一次情報の例

ここでは実際に必要となりそうな一次情報サイトの例を一部ですがご紹介いたします。

政府広報オンライン「官公庁サイト一覧」
https://www.gov-online.go.jp/topics/link/
こちらからは各府省庁のページへ飛ぶことができ、主に暮らしに関する情報やデータの収集に役立ちます。
例えば統計情報なら総務省、税金など金融関連なら財務省、不動産関連なら国土交通省といった感じです。
サイト内検索でキーワードを入力すれば、関連する記事がすぐに見つかりますよ!

総務省 統計情報
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/toukei/index.html
こちらでは国勢調査をはじめ、年収、家計調査、就職率、離婚率、などなどなどなど。とにかくあらゆるジャンルで使えそうな統計が満載です。
使う予定がなくてもライターさんなら一度、サイト内に目を通しておいて損はないと思います。

あとは、一般社団法人や○○協会など正式な団体として活動されているところのサイトや、関連する企業のサイトであれば信頼できるソースだといえるでしょう。

競合のリサーチも忘れずに

コンテンツがコンテンツを生む時代。あらゆるサイトが乱立している中で、クライアントにも必ず競合サイトがあるはずです。
それを教えてくれるクライアント様と、教えてくれないクライアント様がおります。
競合を教えてくれなかったら、できれば聞きましょう。

その際、あらかじめ与えられたキーワードやサジェストなどで検索し、ある程度競合の見立てをつけ、自分の見解とともに「こういう認識で合ってますか?」てな感じで聞けると、クライアント様から「この人よく考えてくれているな」と思ってもらえるかもしれませんよ!

そうして競合を教えてもらったら、隅から隅まで競合のリサーチをおこない、クライアントのサイトとの相違点を探します。
もちろん競合だけでなく、自社(クライアント側の)サイトもリサーチをおこなってくださいね。

丁寧な仕事で信頼されるライターに!

ごく当たり前のことを書き連ねましたが、実際に記事を執筆していくうえで抜けてしまうこともあるかもしれません。私自身もまだまだ修行中です!

“与えられた仕事を丁寧にこなす” 
信頼されるライターになるための第一歩です。

信頼されるライターになるためには、信ぴょう性の高い記事を納品する。
信ぴょう性の高い記事を書くには、情報の発信源を慎重に選ぶ。
信頼できる情報源は一次情報のみ。

情報を正確に伝えられるライターを目指して、ライター界全体の “質” をみんなであげていきませんか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?