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象徴的解釈:牡羊座4度のサビアンシンボル

Aries4:Two lovers strolling through a secluded walk.
《日本語訳》人里離れた場所をそぞろ歩きする二人の恋人

牡羊座4度の意味

  • ロマンス(冒険と恋愛)によって育まれる性質

  • 情熱、若々しいマインド

牡羊座4度の解説

恋人たちの散歩

人里離れた(secluded)場所とは、人目につかない場所、人が訪れない場所のこと(not seen or visited by many people; sheltered and private.)。街から離れた森や山奥のほか、完全なプライベート空間、人目につかない物陰を意味します。

恋人たちというのは、誰にも邪魔されず二人きりで過ごすことを好むものです。特に恋愛が始まったばかりの頃は、自分のことをもっと知って欲しい・相手のことをもっと知りたいと思う気持が強く、長い時間語り合っていることが多いのではないでしょうか。

現代のようにテーマパークや映画館のような娯楽施設がなかった時代、恋人たちはどのようなデートをしていたのかと言うと、少し遠出してピクニックや野外スポーツ、散歩をすることが多かったようです。また、都会でなければ家同士の距離もかなり離れていたので、男性が女性の自宅まで歩いて送る時はそれなりに長い時間歩いていたと考えられます。

ルノワール『散歩道』

19世紀のフランスの画家、ルノワールには『散歩道』という作品があります。戸外を散歩する若い男女を描いたこの作品は、牡羊座4度に示された状況を思わせます。

絵の解説:
樹木が生い茂る道を歩く若い男女。男性は女性の手をとり、茂みの奥へ誘っています。女性は男性に手を引かれながら後ろを振り返り、誰もいないことを確かめているかのようです。やがて二人の姿は茂みの奥へ隠れ、見えなくなるでしょう。

興味のある方は「ルノワール 散歩道」で
調べてみてください。

初期ロココの画家ヴァトーは「雅宴画(fêtes galante=フェート・ギャラント)」というジャンルを確立し、自然の中でくつろぐ貴族たちや甘いひとときを過ごす恋人たちを好んで描きました。ルノワールの『散歩道』には雅宴画を彷彿とさせる雰囲気があり、これから濃密なひとときを過ごすであろう、二人の胸の高鳴りが伝わってくるかのようです。

情熱、ロマンス

牡羊座4度をルノワールの『散歩道』になぞらえて考えると、恋する男女に特有の高揚感、ときめき、胸の疼きなどが感じられます。心の奥底には相手に触れたいという性的欲望もあるかもしれません。

サビアンシンボルの4度にはそのサインが育まれる環境や基盤となる性質が示されています。4度はサインの守護星が持つ性質と併せて考えるとわかりやすく、牡羊座サインの場合それは火星になります。

火星は攻撃や競争のほか、動物的な自然性、欲求、情熱、バイタリティ、性的エネルギーなどの意味を持ちます。牡羊座4度のサビアンシンボルには攻撃や競争を想起させる要素は登場していませんので、ここで着目すべきは情熱や性的エネルギーということになります。

牡羊座サインの性質を育む環境は若い男女に象徴される情熱的な恋愛、別の表現をすれば(さまざまなドラマが展開される)「ロマンス」と言えるかもしれません。「ロマンス」は単に男女間の恋愛ドラマというだけでなく、本来は冒険・恋愛の両方をテーマとする中世の騎士物語を意味します。

恋人たちの散歩から話が飛躍するように感じるかもしれませんが、牡羊座サインらしい性質を育むには、火星がそのパワーをいかんなく発揮できる「ロマンス」(ハーレクイーンロマンスではなく、冒険と恋愛の騎士物語のようなもの)が必要なのかもしれません。

image photo : by Alice Bitencourt (pixabay)

サビアンシンボルの解釈について

当記事の内容は、サビアンシンボルを考案したマーク・エドモンド・ジョーンズやサビアンシンボルの解釈を著したディーン・ルディアの解釈とは異なります。サビアンシンボルに登場する要素を象徴として扱い、象徴が意味する内容に基づいた独自の解釈を行っています。

牡羊座のサビアンシンボル一覧

象徴的解釈:牡羊座1度のサビアンシンボル
象徴的解釈:牡羊座2度のサビアンシンボル
象徴的解釈:牡羊座3度のサビアンシンボル
象徴的解釈:牡羊座4度のサビアンシンボル
象徴的解釈:牡羊座5度のサビアンシンボル

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