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サツキとメイのお父さん

金曜ロードショーで【となりのトトロ】をやっていたので、録画してみました。子供の頃と、大人になって見方は違うのは前に感じていましたが、親になって娘を持つと、また見え方結構変わることに気づきました。

めいがうちの娘の動きと被って、可愛くてしょうがなくなるんですよね。子供の頃は、めいはワガママなだけのガキンチョに見えていましたが、親世代がこの作品を好きな理由がよくわかります。

今回見ていて、めいの動きの可愛らしさの感じ方の違いもあれですが、それ以上にお父さんの姿に少し感銘を受けました。
元々人気のある父親キャラクターで、考古学研究室に時折行っているようでしたので、研究者なのでしょうか?風呂のシーンでは、逞しい肉体を披露するなど、落ち着いたただの優しい父親ではないことは間違いないとは思っていました。
今回見ていて気づいたのは、このお父さんは、一切子供たちを否定するようなことを発言していません。
もちろん、落ち着きなさい、とかの注意はしてましたが。
優しいから怒らないといえばそれまでですが、娘たちが何か得体の知れないものを見たなんて言い出したら、現代であるなら、転勤によるストレスから幻覚、幻聴とか言い出す人が出てきかねない。少なくとも、大丈夫かな?と心配することでしょう。
それどころか、あの父親は、少し最初は怯えていた娘たちが『このうち、やっぱり何かいるー』といえば、『すごいぞ、お化け屋敷に住むのが子供の頃からのお父さんの夢だったんだ』と普通に返しています。
お婆さんが真っ黒クロスケについて語っているとき、子供たちよりも目を輝かせながら『それは妖怪ですか?』と楽しそうに尋ねる姿もありました。
ラストのめいのとうもろこしが届いたシーン、感動的なシーンではありますが、冷静にみるとお父さんの落ち着き方異常なんですよね。まったく動じない。

考えられることは、子供たちを不安にさせないために言っているのか、もしくはだいぶサイコな人なのか、だと思いますが。
私の予想は両方だと今回見ていて思いました。

子供たちのことを心配しながら、かなり自由に遊ばせて、その上で自分も楽しんでいるように見えました。
あのお父さんがサイコという話ではなく、子供たちの話をしっかり聞き、いろいろなことを受け止めて、子供だからとあしらわず、その上で自分も楽しんでいるような姿に、器のでかさを感じました。

優しいだけの人だったらそこまで魅力的には映らないですよね。
娘と接する中で、私も少しは見習いたいと感じました。

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