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推しカプタキシードデザインメモ


同人誌!

推しカプが結婚する同人誌を作ったんですよ。

で色々キャラクターのルーツとか考慮しつつタキシードのデザインを考えたんですけど、俺は自称ゆるスーツ警察こと単にオーダースーツが好きなだけ芸人でして、割と色々調べて元ネタがあるので紹介しようのnoteです。

ちなみにどんな印刷したかのnoteはこちら。
使用した紙など、装丁そのもののnoteはこちら。

簡単にいうと黄色(金色)いとこをゴールドのインクで印刷しましたという話です。

白のロングタキシード

……正装としては黒でロングじゃないほうがいいのはわかってる、わかってるけどやっぱ日本でウエディング(設定上挙式は英国だけど!)はロングタキシードだよなァー!!

という性癖に屈しました。あと髪色が派手な子たちなので白のほうが映えるしモノクロ原稿で参列者の子たちと差別化できるし……ゴニョゴニョ……

海外の資料だとステージ衣装みたいなのが出ちゃうので、国内のウェディング写真を参考にしました。

ラペル(えり)がピークトラペル……ツノみたいなのがついたやつで、下部分がグレー、というのは割と無駄にフォーマル。グレー部分はシルクなんだけど俺の画力が足りてねえのはすまねえ。

ペイズリーのベスト

金インクで金髪を表現することを決めたときから、タキシードのデザインにも金糸を取り入れることは決めていました。でもさすがにタキシードのジャケットには金は入れらんなかった(銀インクなら入れようはあったけど!)ので、ベストに派手な模様をいれることに。

ペイズリーは英国(金髪の子のお父さんが英国人なのです)鉄板柄なので柄そのものを決めるのは早かったんですが、流石に金糸で刺繍してる例はなかったので「着物が趣味の日本のおばあちゃんが英国テーラーに直談判して作らせた」という設定に(本文で)しました。

着物は金糸の刺繍柄がありますからね。和洋折衷です(むりやり)。

現物では、ベストを良い生地に見せるため金インクとの混色(重ね刷り)でメタルカラーになっています。

ベストを決めるときなど、参考にした記事は下記にまとめ。
こちらのテーラーさんはいろんなオーダーに応えてくれるらしく、いろいろ例が載っていまして、大変参考になりました。

●ウエディング全般

●おしゃれベスト

●ペイズリーベスト

日本人だとリゾートでの挙式で派手なベストにするみたいで、国内の式は無難なのも多いんですが、ベストはかわいいやつは本当可愛いのでふつうにスーツキャラ描くのにもちょっと取り入れてあげるとかわいいと思います。

アスコットタイとチーフ

金模様、タイにも入れたい!!
面積が大きい方が金の模様が目立つ!!

よろしいならばアスコットタイだ。派手な結びとかにしちゃうと模様が複雑怪奇になって柄を乗せる俺が死ぬので巻いて止めるだけにしてもらいました。

タイとチーフの色柄を同じにしてあるのはサボりではなくてそれが正式だからです。

色だけ合わせる人もいるけど……ていうか単色はともかく柄物のタイと同じ色柄のチーフなんてオーダーしないと売っちゃいねえので……

(でも参考に見ていたアイドルマスターSideMさん(モバイル版)のイベントカードイラスト、このルールをガチで守っていてびっくりしましたの儀。タイとチーフあわせられるの現実でも一握りの人だというのに! わりとサイドエムさんモバイル版のウエディングイベント絵は参考にしました)

現実にこんなクソデカヘリンボン柄なんて無いと思うんですけど、細かくすると金インクが勝って金色のタイになっちゃうのでわかっててクソデカ柄にしました。二次元では俺が正義です。

模様のほか、タイピンのジュエリーの下地部分にも金インクを少し入れています。

ウイングカラーシャツ

アスコットタイにあわせるんだったらウイングカラーだよなー、で即決。あとふつうの襟とちがって首に巻いてるアスコットタイがよく見えるので金模様の面積が大きくできる。

カジュアルな式という本人たちの希望で、うっすら色がついているという設定で青い影、グリーンの影をいれています。

なにげにカフスボタンにも金インクをのせているので現物は光っている。仕上がり範囲外の原稿でもカフスが光っているのだ(印刷所さんと俺しか知らない情報)。
この原稿は何か硬いものの色選びに困ったら金インクにしてしまえばいいのであった!!

その他こまかいこと

肩の山。

袖の付け根のとこ

これ日本の絵師さんが書いてる「スーツの描き方講座」みたいなやつでは絶対ここ盛り上げて描けくらい言ってることが多いんですけども、この身頃から袖の付け根のところが山をつくるように仕立てるのは英国スーツの仕立てでして、イタリアの生地でイタリアの仕立てをすると身頃から柔らかいカーブを描きます。

が、日本の人はスーツは割と肩幅張って(バブル時代にはゴッツイ肩パッドも入れてた)袖の山を盛り上げるのが好きみたいで、だいたいこういう仕立てです。なんでしょうね英国紳士好きなんですかね。テーラーさんも英国派が多い(俺調べ)。

英国のテーラーで仕立てた設定にしたんでまあ生地も仕立ても英国式でいいかな~とは思いつつ、あんまり肩ひじ張りまくった感じにすると若さとかそういうのが出ない気がして肩はパッドなし、山は控えめ、という設定です。

もともとアスリートなので元の体格でじゅうぶん立派に見えるという裏設定もある。これは参列するチームメイトたちもそうなんですが。

スーツという服はマッチョな体型に見えるように胸板とか肩幅を盛って仕立てるものなので、もともとマッチョなアスリートの着るスーツは自然に身体のラインが出るような仕立てのほうがカッコよく見えるんじゃないでしょうか。いやアメリカとかはわざと大きめに仕立てて体格カバーしたりするからしらんけど。

おしまい

推しカプ結婚本に際してデザインから気合いれたぜという話でした!

ちなみにこの本の通販はこちらです!