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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ

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今夜もモテたなぁ。
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記事一覧

ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #18(山崎18年)

『黒が極まると、煌るくなる。』 彼女は、時間の流れを超越した存在のようだった。 プラチナ…

MOON
5か月前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #17(タリスカー 10年)

『ニッチなのにメジャーという不思議』 この子の魅力に気づいているのは僕しかいないとおもっ…

MOON
3年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #16(グレンファークラス 25年)

『それは、形がわからないほどにやわらかい。』 物を掴もうとするとき、境界となる固さがある…

MOON
3年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #15(カヴァラン)

『まるでゴーギャンの絵のよう』 フランスの画家、ポール・ゴーギャンが描いたタヒチの女性の…

MOON
3年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #14(ポートエレン)

『その羽根は、折れてもなお飛び立つ』 バレエにおいてもっとも重要なのが、バランス感覚であ…

MOON
3年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #13(キルホーマン)

『美しく蒼き風』 ある夫婦が、新天地に引っ越してきた。 その場所というのは上品かつ独特な…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #12(コンパスボックス スパイスツリー)

『隠されざる匂い』 私は、女子校でテニス部の顧問をしている男性教師である。 いわゆる「硬派」な性格で、すこし不器用なところがあるのは自覚しているが、教師をするにあたってそれはむしろポジティブなものだとおもっている。 誠実に、厳しく。 指導において、私情は禁物である。 当然、テニス部の顧問をするにあたっても、厳しく指導していた。 そんな教師人生がもう10年近くなって、ある年。 「ハーフの子」が入学してきた。 国まではわからないが、どうやらラテン系の血が入っている

ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #11(ラフロイグ 10年)

『アーティストたる人格』 彼女を一言で表すとすれば、「我が道を行く」タイプだ。 個性とい…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #10(ブルイックラディ)

『女性は外見ではわからないものだ。』 服装は、ときに個性をまぎらわせてしまう。 派手なフ…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #9(ムーングロウ)

『僕は海を見るように、君を見ていた。』 君と、夜の浜辺を歩いていた。 真っ白なワンピース…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #8(ロイヤルロッホナガー)

『人間は賢くなったかわりに、もっと大切ななにかを失った。』 僕には彼女がいない。 だけど…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #7(ザ・マッカラン 12年)

『ザ・高嶺の花』 彼女は、家柄がよく、 教育熱心な家庭ではあったけれど、 あたたかく、恵ま…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #6(ラガヴーリン 8年)

『君は、若いときから綺麗だった。』 大学に入って2年目の秋。 僕たちは出逢った。 目が覚…

MOON
4年前
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ウイスキーを女性に喩えるシリーズ #5(カリラ 25年)

『強さは、時にジレンマとなる。』 オフィス街を颯爽と歩く彼女の姿は、 冬に吹く春風のように、人々を振り返させる。 仕立ての良いスーツを着て、 ハイブランドのセカンドバッグを携えていた。 彼女はこの辺りだと有名な女性起業家で、 これまでにいくつもの会社を成功させてきたという。 歩くヒールの音から、 彼女の溢れる自信が伝わってくるほどだ。 そんな彼女は、僕の所属する会社の社長である。 新人社員の僕からすれば雲の上のようなひとで、女性の対象としてみるにも恐れ多いくらいだ