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こたつで家飲み、大吟醸。

先日は、この3年間英会話しかしてないようなことを書いたが、それは大げさで、実はちょっと前から「街へ出ての飲み会」なんかも再開している。最近では梅田のあちこちもずいぶん賑わいを取り戻した。というより新しい店が増えているし、あまりお酒を飲まないと言われている若い人もたくさん見かけるようになったし、むしろ活況を呈していると言えるほどである。やっぱり街も人も元気が一番だ。そして元気のバロメーターは会話と飲食。繁華街が元気なのは嬉しい。

そして、「外飲み」が可能になると、親しき間柄ならではの次の段階として、ということで、ひさしぶりに「家飲み」を楽しんだ。少し前のパンデミックの最中ならば「家飲み」というと「オンライン飲み会」だったが、今回は友人のお宅をお借りした。週末ご家族がみな実家へ泊まりに行っているということで、じゃあ家飲みしようや!と急遽決まった。
いろんな見解はあろうが、注意もするし、もうそろそろいいだろう。

日本酒やビールや各種つまみを持ち寄り、まるで学生時代のようなひとときを楽しんだ。
BGMはスマホが便利だった。ネットを検索すると古い曲でもなんでも出てくる。太田裕美でも大滝詠一でも森進一でも吉田拓郎でもウタでもAdoでも。
しかも嬉しいことに友人宅には「こたつ」があった。なつかしいなあ、こたつ。俺も30代くらいまでは一人暮らしの時もこたつは冬の必須アイテムだったよ。もう我が家ではとうの昔に使うのをやめている。床暖が取って代わったからか。

デパ地下のお惣菜や、超特選大吟醸などいいお酒をいただいて、高校時代のバカ話に花を咲かせて、だんだんと酔いが回ってリラックスしてくると、他所様の家だろうがなんだろうが、畳に横になりたくなるのが常。そうだ、いつもこうやって、ゆるいところも見せ合って人と人とは交流してきたんだよなあ、俺ら日本人は。

コロナの前からすでにテーブルと椅子が中心の生活で、地べたに寝転ぶことをすっかり忘れていた俺だったが、この日は子供時代から、青年時代を経て、ちょっと前までの、こたつとともに過ごした冬の情景を思い出し、いかにもなノスタルジックな気分に浸ることができた。
昔はよかったと意識して言わないようにして生きている。
そして、それは今も変わらない。今が一番マシだと思って生きている。
だが、時の流れとともに、良きもの、大切なものをずいぶんたくさん失くしてしまったことも確かだ。

そんなふうに、うとうとと高校時代の男女混合ムカデ競争やフォークダンスの思い出を気分良く懐古し始めたと思ったら、ほどなくして、終電が近いことに気づいて、すまん!後片付けもしないで!と、あやまりながら駅へと急いだ。

土産にもらったサイコロふたつではなく、ふるさと納税の返礼品の珍しいお米3キロと銘酒一本。
40年来の友情の重みと捉えると肩への食い込みもここちよかった。
翌朝は悪酔いすることもなく、むしろばっちり冴え冴えと目を覚ました。

そしてこの翌日の英会話レッスンは、コロナの話題もほとんど回避して「勝った!」と思える内容だった。

なんでもない日々が送れていることに感謝。

大寒波が来ている。大阪市内はましだが、全国各地の友はみな、大丈夫だろうか。

息災を祈る。

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