恥さらしの月曜日

月曜日、それは最も憂鬱な日

月曜日の朝は、とてつもなく体が重い

背中に15kgの錘をくっつけられたのように

心身と肉体の疲労が朝の時点で

最高記録を叩き出す

朝ごはんも食べる気がしない

体はまだ朝日を拝むのを拒否している

そうはいっても日常は続くもので

今日も平凡な日々を過ごさなければならない

僕みたいな自称"非凡人"にとっても

関係値が高い話だった。

なんとか服を着る、なんとか顔を洗う

荒れた肌では外に出る気力も湧かず

かといってメイクする度胸も湧かず

結局はBBクリームと

気晴らしのファンデーションを塗るだけで

なんとか外に出れる格好にした。

外の世界では音楽がなければ息が続かない

まるで空っぽの空に潰される様に

amazarashiの新曲を繰り返しながら

少し気分が和らいだ

電車はスピードと摩擦を繰り返す

空白の車窓からは活気あふれる子供がいた

少し自分に対して不甲斐ない気持ちが溢れた

がらんどうの校門を通った

私は大学生なので、基本的には

ここからは自分をボイコットさせて

さっさと誰よりも早く退散する

そんな虚しい競争を行なっている

何かしらの虚無に駆られながら

足を早める

私は虚無の犠牲者であることを

この時点で痛々しいほど理解できるだろう

普通の大学生は

恋をして、友達を作って

今しかない時間を楽しむそうだ

まるでアダプテッドスポーツのように

和気あいあいと楽しく。

私の見解としてはまるで

"寂しがり屋"が"寂しがり屋"を呼び寄せて

薄い関係を作り続けている様にみえて

滑稽にとしか思えないなのだが

世の中はそれを青春と呼ぶらしい

頭がめでたいやつもいたものだ

大人になったら1人で生きるしかないのに

適当に授業を受ける

後ろの席はまるで睡眠ガスが

放たれているかの様に

全員が項垂れていた

まるで匿名を希望するかのように

顔を隠していたので現代社会の風刺だと思って

初めて心が笑えるようになった

このように

どこまでも自分勝手な思考を続けていると

ときたま虚しくなったりもする

知らない事を拒絶したり

他人の価値観をわかる事ができなかったり

それでも強く生きなければならない

自分が頼れるのは自分しかいないのだから

アルバイトに行く

出勤時間がギリギリになった

体が小さいが態度のでかい社員に

注意を受けた

仕事ができればそれでいいだろと

遅刻もしてないのに、

小さな理不尽でも

こんな曇った気持ちの日に積もると

不愉快極まりなかった

物分かりがよくない新人を躾ける

誰かが言わなければならないのだが

怒ることも疲れるし

言うことを実行できない泥人形にも

腹が立つ、負のリサイクルが確立された

この世には馬鹿だらけ

何故1人では生きれないのだろう

そんな事を空想しながら

本当に不本意なのだが

せっせと家畜のように動き、働く

休憩時間は煙草を吸う

最近、外で眺めのいい場所を見つけたんだ

ここが僕の唯一の楽園なのかもしれない

今宵は"スーパームーン"だった

あんなに美しく、綺麗な光を

発している月を見て少しは疲れが癒やされた

しかしあんな綺麗な月でも

値札がつけられていると考えると

とても虚しくなった

それではまるで娼婦と一緒じゃないか

誰にでもぶつけるわけでもない怒りを

胸ポケットに沈めてロッカーに戻った

ようやく労働が終わった

今日も社会の歯車を回した一員となった

達成感に浸ってまた煙草をふかす

Senven Starの気味が悪い甘い後味が

とてつもなく好きだった

この一箱に救われる人生は少なくないだろう

しかし十数人が集まっても何もできない政府が

またこの箱の料金を上げるらしい

流れ星にだって願いをうかうか掛けてられない

そんな時代になってきたらしい

なぜならこの世界は地位が高い奴が

低い奴らを餌食にする

つまり食うか食われるかで世界が回っている

しかし所詮、僕らみたいな下卑た国民は

つじつま合わせに生まれたもので

誰もが特別だと思う厄介な人権思想が

邪魔をしているだけで結局は有象無象だと

証明されてしまっていた

僕らが搾取され続けるのは当たり前のこと。

この命にはふさわしいことだろ

若干の諦めと禁煙の意思を固めて

また家に戻り、寝る

こんなグダグダな日々を

素晴らしいと言うにはまだ程遠い

だから家で爆弾を作るように

文字を書き、メロディーを作る

音楽こそが僕の居場所だった

たとえ他人に蔑まれても

誰が言おうが自分が正しい

挫けることなく進んでやる

そんなたらればの話でも

これが俺にとっての唯一の免罪符

音楽こそが生きることを許された僕の免罪符

恥さらしの日々もいつか供養になると信じる

花は誰かの死体に咲くのだから。

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