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映画感想文「朝がくるとむなしくなる」唐田えりかはやっぱりいい。等身大の現実が描かれ励まされる

唐田えりかはやっぱりいいなと思う。

こんな風に、ちょっといけてないぼーっとした普通の女の子を演じると抜群に上手い。

実際には顔立ちも美しくスタイル抜群。モデルみたいないでたちにも関わらず、完璧というよりも、どこかしら抜け感を感じさせる普通を演じることができるのが、彼女の強みだ。

出世作である「寝ても覚めても」でも同様の感想を持ったが、そんな彼女の真骨頂な作品。

新卒で就職した会社をすぐに辞め、コンビニでのアルバイトで食い繋ぐ希(唐田えりか)。

店長や大学生バイトの同僚たちとうまく打ち解けることができず、テキパキ動けずに店に来た客から叱責を受けたりする、いけてない毎日。

家でもコンビニ弁当とカップ麺ばかり。料理する気力もなく、ダラダラと過ごしている。

そんなある日、中学の同級生である加奈子(芋生悠)とばったり遭遇する。特に仲良かったわけでもない2人だが、お互いの境遇を打ちあけあううちに、次第に距離が近くなっていく。

ちょっとした気持ちやモヤモヤを誰かに聞いてもらうと気持ちが楽になる。前に進める。そんなささやかだけれども大切な、人と人との相互作用がうまく描かれている。

自分で思うほど自分の人生はいけてないわけじゃない。そして他の人もみんな悩んだりウジウジしたりしてる。

そんな風に、少し元気になれる映画だ。

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