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映画感想文「ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ」年齢を重ねてたどり着いた境地に共感する31分ムービー

決してトム・クルーズではない。

若い頃の美青年ぶりはどこへやら、普通にいい感じにおじさんになってる。そんなイーサン・ホークが私は好きだ。

年齢に抗わない。

二枚目役に拘らない。

そんな、ど真ん中にいつまでも陣取ろうとしない老いぶりが好感持てる。

何しろ本作をはじめ、メジャーからインディーズまで、ジャンルもいろいろ、種々雑多な作品に出てる。本当に演じることや映画が好きなんだろう。もしくは職業俳優、なんだと思う。どっちにしてもそのスタンスが素敵だ。

本作はたった31分間のショート・ムービー。舞台はアメリカ、100年前の西部開拓時代。ガンマンだった2人の男、イーサン・ホークとペドロ・パスカルの25年ぶりの邂逅。

お互いに歳をとり保安官、牧場主になってる。酸いも甘いも噛み分ける。そんな年頃の男たちが何を大切に、何を選択するのか。そこがミソ。

監督はスペインの名匠ペドロ・アルモドバル。ペネロペ・クルスの出世作「オール・アバウト・マイ・マザー」などが有名だが、カラフルな画風、反体制のスタンスが印象的であった。

そんな彼が、年齢を重ねたどり着いた、緩くて深遠なラストが好きだ。

ちなみに、イーサン・ホークの作品では「ガタカ(1997年公開)」が熱烈に推せる。30年前の作品だが、いまだにずっと、My Bestムービーである。

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