映画感想文「温泉シャーク」くだらないが面白い、軽やか。立派なB級作品
くだらない。しかし、面白い。
くくく‥と、声を上げ、何度も笑った。
昔の特撮テレビ番組のような合成丸わかりの映像。こなれない演者の演技。いやー、それないよね、という無理な設定。意味不明の登場人物。
それなのに、それなのに。
それらも含め、中途半端さがなく、徹底してB級。よって潔く軽やか。そこにおける情熱さえも感じてしまう徹底ぶり。真剣なお笑いは面白いのと同じだ。とても楽しかった。
首都圏に近いところに位置する温泉観光地、暑海市。海に面した長閑な場所。そこで次々に起こるサメの被害。
しかしそれは海の中ではなく地上で起こっていた。
なぜ?
と定年間近のやる気ない警察署長、優秀な父親の後を継いだぼんぼん二代目市長。が、その謎に取り組む。
その答えが強引であり得ない感じなのだが、だんだん、それもありかもと思わせる展開になっていく。というか考える隙がないくらいにガンガンと勢いで畳み込んでいく。気がついたらラストになっていた。
77分という尺の短さも見やすくてナイス。(そして、緩い脚本ながらシャープに語る、としたらこの尺が限界かと思う)
唯一知ってる演じ手は警察署長の奥さんを演じた高樹澪。「ダンスはうまく踊れない」がヒットした歌手。懐かしかった。
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