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映画感想文「シャーリー」実在するホラー作家を描く意欲作。人間が一番恐ろしい

宮部みゆきが絶賛してる作家。

映画を観た後に知った。

どうやら、スティーブン・キングも影響を受けてたらしい。ということで、アメリカのホラー界に影響を与えた、女流作家のシャーリー・ジャクスンを描いた映画。

1948年米国バーモンド州が舞台。シャーリー(エリザベス・モス)とその夫である大学で文学を教えるスタンリー。

その夫婦の家に住み込みでやってきた若夫婦、スタンリーの助手で大学教授を目指すフレッドとローズ(オデッサ・ヤング)。彼らの奇妙な同居生活を描く。

お化け屋敷さえ苦手な怖がりゆえ、基本的にホラーに括られてる映画は見ない。それでもスティーブン・キングとか宮部みゆきの「日常に潜む人間の悍ましさ」的な感じは割と好き。例えば宮部みゆきの代表作「火車」なんて、その手の怖さだ。

よって散々躊躇した挙句、ドキドキしながら本作を視聴。

結果、確かにそういう怖さ、つまり割と好きなジャンルであった。

でもって、感想。

魔女と評されるホラー作家シャーリー本人よりも、彼女を支配しようとする夫スタンリーの方がよっぽど怖かった。いちばんまともそうで、一番狂ってる。今風にいうとモラハラ満載のパワーハラスメント野郎。おまけにセクハラも。という一昔前には沢山いたであろう、どうしようもない男。

これはそんな男たちがいた時代に、抑圧された女性の物語である。

本作を観るまで知らない作家であった。が、勇気を出して本作にも登場する短編集「くじ」を読もうとポチった。

どんな時代も自分も含め、人間がいちばん恐ろしい。それには深く共感する。

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