映画感想文「ザ・クリエイター」音楽も映像も子役も素晴らしい。でも足りない大作
AIと人間の対立を描く西暦2060年のお話。
通常は人間はヒューマンで心優しく、AIはドライで戦闘的な存在として描かれることが多いが、この映画では逆に描かれてるところが新しい。
確かにね。
荒唐無稽なようでいて、ありそうな話ではある。
いつまで経っても世界中で戦争を繰り返す人間より、AIの方がどんどん高度化した結果、他者への思いやりや愛情や共存などの人間らしさ、が発達していく。って、いかにもありそうだ。
音楽と映像がカッコ良くて、子役の演技が大変素晴らしい。この3点が本作のおすすめポイント。
全体的には映画館で観るに値する大作だが、いまひとつ心に刺さらないのは何故なのか。
情緒に訴えるものが何かしら足りない。という惜しい感じ。もしかしたら、主人公の魅力不足もあるかもしれない。
ストーリーはまずまずだし、渡辺謙も頑張ってるんだけどね。
ということで、人の心に訴えかけることは、それが研究し尽くされたハリウッドでもとても難しいことなんだねと、しみじみ感じた本作。
しかし、散々書いておいてなんだが、映画代金以上のリターンはあることは間違いない。
ただ、もっとよくできた気がする、という惜しい感は否めない作品である。
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