映画感想文「それでも私は生きていく」フランス人の個人主義に羨望覚える作品
フランス映画は独特だ。
なんといっても、個人がみんな自分軸である。協調性を求められるお国柄の日本人からすると、そんな価値観が羨ましかったり、鬱陶しかったりと、なかなか複雑だ。
またしても、そんな思いを噛み締めたフランス映画。
通訳として働くシングルマザーのサンドラ(レア・セドゥ)。かつて哲学を教えていた、知性の塊であり尊敬する父親が、老いにより見る影も無くなっていく様に気持ちを苛まれている。
そんな辛い日々の中で旧友であった男性とふとしたことから恋に落ちる。しかし幸せな時めく日々はすぐに終わりを迎える。
さて、彼女は父親と、そして彼と、どう決着をつけていくのか、というストーリー。
主人公を演じるレア・セドゥが相変わらず魅力的だ。なんというか引力がある。
だがやはり、フランス的な、父親の気持ちも彼氏の気持ちも鑑みない、「私はこうしたいの」と言う強い意思表示に辟易とする。
でもきっとそれは、嫉妬も混じってるに違いない。自分を解放することは難しい。
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