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シナリオライターが教える|企画書を作るときのポイント

小説にしろ、ゲームにしろ、執筆する前に企画書を作成するべきです。

なぜなら、企画書を作った段階で「ヒットする」「駄作で終わる」の判別ができるため、無駄な労力を割かずに済むからです。

これがもし、企画書なしにいきなり執筆に取り掛かったらどうなるでしょうか。その作品が着想段階から失敗していることにも気づかず、誰にも見向きもされない無意味な創作をしてしまう可能性があります。

だからこそ、企画書は必ず作成するべきなのです。

そこで今回、企画書の作成方法をシナリオライターである筆者が解説。

この記事を読んで企画書の作り方を学ぶことにより、失敗作ばかりを積み上げてしまう事態を防ぐことができますので、ぜひ最後までお付き合いください。

1.企画書とは

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企画書という言葉はよく耳にするが、具体的にどういうものなのか分からないという方もいるでしょう。そのため、まずは企画書の説明から入ります。

企画書は本来、企業が新サービス(あるいは新商品)を開発するにあたり、それが本当に売れるのかどうかを吟味するために必要になるものです。

分かりやすくゲーム開発に言い換えると、そのゲームが本当にユーザーの心に刺さるようなヒット作となり得るのかを検討するために企画書が必要ということです。

小説の場合も同じです。その小説が売れるのかどうかを吟味するため、作家と編集者が企画書をもとに打ち合わせします。

とにもかくにも、利益を追求することを使命とする企業においては新たに何かを開発・制作するときはまず企画書を作るということです。

これを、「個人レベルの創作でも行いましょう」というのが本記事のメインテーマとなっています。

余談ですが、企画書を作ったらすぐ執筆というのも良くありません。正しいプロセスとしては次のとおりです。

企画書→キャラ設定→プロット→コンテ(小説なら不要)→執筆

この一連の流れを意識するようにしましょう。キャラ設定・プロット・コンテの作成方法については別記事にて紹介していますのでよければ読んでみてください。

キャラ設定書の作り方
プロットの作り方
コンテの作り方

2.企画書の作り方

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ここからは、企画書の作り方を説明していきます。

企画書は先述のとおり、その作品が本当に売れるのかどうかを検討するための資料です。よって、思いつきの何となくで書いてはいけません。

具体的に、記載事項は次のようになります。

・仮タイトル
その作品にどのようなタイトルをつけるのか

・コンセプト
その作品を通じて何をユーザーに伝えたいのか

・ジャンル
その作品のジャンル(SF、学園モノなど)

・企画概要
どのようなセールスポイントがあるのか。
すなわち、どこにユーザーを惹きつける要素があるのか。

・作品規模
そのゲームの規模はどれくらいか。
CGを何枚使用するのか、どれくらいの文量となるのかなど。

・キャラ設定(簡易版)
どのようなキャラクターが登場するのかを簡単に説明。

・あらすじ
物語のあらすじを簡潔に記載する。

・エンド案
どのようなエンディングを迎えるのかを簡潔に記載する。

これだけではピンとこないと思いますので、次の項目から企画書の一例を添えて説明していきます。

3.企画書の一例

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ここから、企画書の一例を掲載します。

〇企画書
◇タイトル
悠久の旅人(仮)
◇ジャンル
冒険ファンタジー、恋愛
♢企画概要
行方不明の恋人を探しに旅に出る、一風変わったラブストーリー。
恋人の帰りを待つことしか出来なかった女性が、旅を通じて心身ともに強く成長し、恋人の死をも乗り越えていく姿を描きユーザーへ感動を与える。
♢作品規模(※個人製作の場合は省略してもOK)
CG枚数:20枚(差分なし)
文字数:200~250KB
ヒロイン:×1
エンディング数:1
◇コンセプト
・絶望を乗り越えて前へ進む勇気を伝えたい
♢あらすじ
新大陸の発見を夢見ていた冒険家(ルアンダ)は、恋人(サラ)を残してこの世を去った。そうとも知らずに帰りを待ちつづけるサラだったが、いっこうに戻る気配がないため遂にルアンダを探す旅に出るのだった。

長らく戻らないことから、サラはルアンダの死を予感している。ルアンダを探す道中、ルアンダを知る人々と出会い、そのたびにルアンダがいかにサラを愛していたのかを聞かされ、サラもまた愛情を深めていく。

死んでいてほしくない、どうか生きていてほしいという想いが最高潮に達したとき、サラはルアンダの亡骸を見つけてしまう。絶望に打ちひしがれるサラだったが、亡骸のそばに1通の手紙が残されていることに気づく。

その手紙には、ルアンダからサラへの最後の愛のメッセージとともに新大陸への道しるべが記された地図を目にする。ルアンダの果たせなかった夢・新大陸の発見を代わりに果たすことを誓い、サラは再び歩みを進めるのだった。
◇キャラ設定(簡易版)
【メイン1】
名前:ルアンダ
性別:男
年齢:22
容姿:全体的に、快活な印象を受ける顔立ち。
性格:明るく、前向きな性格をしている。頑固な一面あり。
設定:6人家族のもとで育つ(長男)。農家の跡継ぎとして育てられるも、幼いころに読んだ冒険記に憧れて13歳で家出。そのまま冒険家に。世界にはまだ見ぬ新大陸があると信じ、発見を目指す。18歳のときに、餓死寸前で倒れているところをサラに助けられそのまま恋に落ちる。
【メイン2】
名前:サラ
性別:女
年齢:20
容姿:全体的におっとりした印象を受ける顔立ち。
   ゆるふわカールのロングヘア―。内巻き。金髪。
性格:優しく、穏やかな性格をしている。やや人見知り。
設定:貴族の家に生まれ、英才教育をほどこされる。8歳のときには両親の意向により許嫁を勝手に決められる。何にも縛られずに自由に生きたいと思っていたが、家から逃げる勇気もなく言われるがままの生活。16歳のとき、街中で倒れているルアンダを見つけ助ける。自由奔放なルアンダに心惹かれ、恋に落ちる。両親からの猛反対を受けたためルアンダとともに失踪。

かなり長くなってしまいましたが、これが企画書の一例となります。

4.最後に

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企画書を作成するのは、かなり骨が折れる作業です。面倒臭いと思う気持ちもよく分かります。

しかし、企画書の段階からある程度、構想を練っておけばその後のキャラ設定、プロット、コンテ、シナリオ執筆とスムーズに移行できます

企画書があるとないとでは作品のクオリティは大きく変わりますので、ぜひトライしてみてください。

この記事に関してや、シナリオに関して何かご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください。

お問い合わせ先:Twitter

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

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