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愛着理論で理想のパートナーシップを。

こんにちは。

前回の記事の続きです。

今日は愛着理論という立場から「依存」と「相手(異性)の行動」の関係について書いてみたいと思います。

*前回同様この記事も、依存に悩む女性のために書いています。
ですが、心理学の理論を知りたい方にもご参考になるかもしれません。


愛着理論とは


この理論はもともと、
乳幼児(1歳ごろの子供)と養育者(基本的には親)の関係の質を調べるために1969年にボウルビイという心理学者によって開発されたもので、心理学の分野では、わりと伝統的でベーシックな考え方です。

↑の調査でわかったことについて、タイプ別に書いてみますね。

「回避型の子」
このタイプは、1歳の子が親と離されても「取り乱さず不安な様子もなく」、再会させても親を「避け、喜ぶ様子がない」ことが特徴です。

「安定型の子」
こちらは、親と引き離された場面では「混乱し」、親と再会させると「積極的に接触し、安心した様子」となることが特徴。

「不安型の子」
(正式には”アンビヴァレント型”と呼ばれますが、ここではわかりやすく不安型としますね)
親と引き離された場面では「とても強く混乱し」、親と再会させると「接触を強く求めつつも、親に激しい怒りをぶつける」ことが特徴。

「無秩序・無方向型の子」
このタイプは上記3つの方に当てはまらない子。とされています。


ほんとうの愛着理論とは

ここまでは、一般的に広まっている「愛着タイプ」としてご存知の方もいますよね。

ですがここからがポイントなんです。この実験では、この子たちの「養育者(基本的には親)」の特徴について調査されています。(もともと、両者の関係の質を調べるため行われたので当然ですが。。)

タイプ別に、親の特徴とされていることを書いていきますね。


「回避型の子」の親は、子供の求め(甘えたりすること)に対して拒否的で、子供の行動をコントロールしようとする傾向が強い。

「安定型の子」の親は、子供の求めにしっかり応え、子供が安心感・信頼感を抱きやすいコミュニケーションを行っている。

「不安型の子」の親は、子供に対して気まぐれで、求めに対して応えたり応えなかったり一貫性のない態度をとるため、子供はつねにSOSを発し続けるようになる。

「無秩序・無方向型の子」の親は、抑うつ傾向があり、虐待の割合が高いといわれています。


愛着理論を自分にあてはめて考える

ここで、↑の文章の「子」を自分、「親」をパートナーに当てはめて考えてみてください。
例:私の彼は、私に対して気まぐれで、一貫性のない態度をとる。だから私はつねにSOSを発し続けるようになる。(不安型の関係)

このように言い換えてみて、どれかしっくりくるものはありますか?
いうまでもなく、安定型は理想の関係ですね。

ですがそれが回避型や不安型である場合は、パートナーそのものを見直したほうがよいかもしれません。(無秩序・無方向は論外ですね・・・)


これは、現状を「相手のせいにしよう」と言っているのではありませんが、
人間関係は当然、インタラクティブ(双方向的)なものですよね。
誰しも必ず、よくも悪くも近くにいる人からの影響を受けています。

もしも依存で悩んでいるなら、「関係そのもの」にメスを入れた方がよい場合もあります。あなたを依存させているのは、その「関係」のタイプかもしれないのですから。

そしてやっかいなのは、恋愛のような本能的な欲求となると、
人は「答えが出そうで出ないもの」に魅力を感じてしまう性質を持っています。


「答えが出そうで出ないもの」=「気まぐれで、求めに対して応えたり応えなかったり一貫性のない態度」=「不安型の関係」に振り回される女性をたくさん見てきました。


とは言っても好きなものはどうしようもない。かもしれません。
でも、この理論をぜひ頭の片隅に置いておいて、自分と相手の関係を一歩引いたところから、観察しつづけてみてください。
(第三者的に自分と相手を観察しているイメージです。)

そうやって考え続けることで、
自然に自分の態度が変わり、相手が変わるかもしれないですし
なにより、この理論を本当に理解してそれを実践できるようになったとき、パートナーが変わっても幸せな「安定型」の関係を築ける自分になっているはずです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた次回で!


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