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歌と私

この先も、楽器を演奏するし、歌も歌っていたい。


以前 #音楽の履歴書  を使って、投稿した。

「楽器を演奏する。楽器の中でも、特にピアノ」
それが私の音楽の軸になっているのは間違いない。私の音楽の経歴はそこから始まっているし、途中ピアノから離れた期間もあったけど、再開させて今も続いている。


この投稿ではあまり触れなかったけど、その裏で密かに続けてきた音楽がある。

それが「歌」。


幼い頃に見たミュージカル。そのステージに立って歌う人は、きらきらと輝いて見えて憧れた。

自分もそんな風に歌いたい。

でも周囲の同年代の人よりも低い自分の声を、上手く扱えなくて、「歌うこと」に昔から苦戦していた。

ピアノで鍛えた音感はあるものの、その音感通りにコントロールできない自分の低めの声。
音を外すたびに「あ……いま音外した」とすぐわかるので、テンションが下がる。上手く音を当てて、しっかり歌えるようにと、練習していたら、「あんた、音痴やな」と親が私に向かって言う。それも事あるごとに。

それから人前、特に親の前で歌うことが怖くなったし嫌になった。だけど、人前で歌うことから逃げることは、どうやっても出来ない。学校の音楽の授業には絶対歌があり、クラスメイトの前で1人で歌わないといけない歌のテストがある。ヤマハのグループレッスンに通っていた時、カリキュラムに歌があったし、個人レッスンに移ってからも、ソルフェージュの一環で歌うことがあった。

だから、せめて、もう絶対親の前では歌わない。そう心に決めた。

でも、それぐらい「歌うこと」に対して嫌いとか怖いといった負の感情を持っても、不思議と「歌うこと」を完全に嫌いにはなれなかった。

私にとって、音楽がずっと近くに存在していたからというのもあるけれど、心のどこかで音楽×言葉で聞く人に力を与えてくれる、「歌」という存在に憧れをずっと抱き続けてきたから。

今は下手だ、音痴だ、と言われても、練習して上手くなって、聞く人に力を与えられるような歌を歌いたい。

その想いを、ずっと捨てきれずにいた。


だから、親のいないところで、ひっそりと歌を続けた。


中学校入学以降、友達から「カラオケに行こう」と誘われるようになって、歌う回数が自然と増えた。

最初は友達が圧倒的に上手くて、自分が下手で、落ち込んだりもした。でも、持ち前の負けず嫌い?もあってか、「絶対自分も上手くなるんだ!まずは下手でも歌う回数を増やさなきゃ」なんて思ったりして、以前よりも、親のいないところで歌う回数・時間をなるべく増やしたりして練習した。

その結果が出始めたのか、音楽の歌のテストで、先生に歌で褒められるようになった。そして、友達とのカラオケも純粋に楽しめるようになってきた。

そういう風になってきて、いつしか、

もっと歌が上手くなりたい。そしていつか歌で、好きなように色々と表現できるような人になれたらな。

それは、プロになりたいとか、必ずしもそういうものではなく。

そんな気持ちが、心の奥底で少しずつ芽生えていった。


高校生になっても、カラオケに行ったり、親が家にいない時に歌ったりというのは続けた。この頃から作詞に挑戦するようになった。(今思えば、高校生になって、作詞をしてみようと思ったのは、そんな気持ちの現れだったんだと思う。)


大学生になって、アカペラサークルに入った。色々な人の刺激を受けて、もっと歌が好きになった。

自然と人前で歌う回数が増えて、親がいない人前で歌うことへの怖さは殆どなくなった。(親は学祭での発表は毎年観に来て、毎度毎度何かしら良くなかったところだけを指摘して、一切褒めずに帰るというスタイルだったから、親がいる前で歌うのはちょっと苦手だった。でも指摘点はそういう見方もあるか、と前向きに捉えられるようになったので、以前よりは親の前で歌う事への嫌悪感は少し減っていったように思う。)


大学を卒業して、社会人になった。今でも、休みの時に時間があるとき、家で歌ったりしながら歌を続けている。そうやって過ごす時間が楽しい。学生の時ちゃんと挑戦できなかった、ピアノでの弾き語りも練習したりしている。

趣味の範囲ではあるけれど、ゆくゆくは自分が作った詞に音楽をつけて、自由に弾き語りできるところまでいきたいなと思っている。


この先も、楽器も歌も楽しんで続けていくんだ!!

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