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完璧には遠すぎるけど

V6の新曲。特捜9season4の主題歌「僕らは まだ」。

特捜9season4の第1話の終わりかけのタイミングでバックで流れるのを聞いて、V6の声の温かさとその声で歌われる歌詞に泣きそうになった。「いや、この曲涙腺やばいかもしれない……。これフルver.はどんな歌詞になっているんだろう?」そう思った。


先日ラジオでフルverが公開された。聴いてみて、頭の中でこの写真が浮かんだ。青く澄んだ空の下に、ずっと向こうまで真っ直ぐ続く道。右手には海、左手にはカフェがある。

今立っている場所を見渡すと、スッとした青空の下に真っ直ぐ向こうまで道が続いている。ゴールはずーっと遠くにあるように感じられる。子供から大人になっていく中で、頑張ってきたはずだけど、子供の頃に追い求めたような完璧な大人にはなれなかった。言い訳もしない、強くてかっこいい、そんな完璧な大人になるというゴールに、いつまでたっても到達できなかったんだ。まだまだ未完成なまま、完璧には遠すぎるところに存在する自分。今はそんな自分も受入れて。未完成だからこそ、まだどんな色にもなることができるんだと、伸びしろがあるのだと。そう思って、青く透き通った空の下、歩き出していく。

ラジオから流れる「僕らは まだ」を聴いて、大まかにそんなストーリーを頭に思い描いた。


それから少し経った5月11日。ついにMVが解禁された。

シンプルなMV。踊りもなければ、リップシンクもない。作られた物語の世界を演じるのではない。朝の番組で取り上げられたときに出ていた、この曲のコンセプトは、ありのままの「今」。メンバーのそれぞれのふとした表情や振る舞い、互いの関係性…自然な素材を、この4:46のMVにギュッと閉じ込めた。そんな感じだろうか。

快晴ではなく、少しどんよりした曇り空。加工感があまりないそんな曇り空も、それはそれで自然な感じがして「ありのまま」というコンセプトにはまっている。

1番はソロカットが殆どで憂いや少し悲しみが見え隠れする表情が多い。でも2番以降はメンバーが集結して、雑談に花咲かせたり、なぜか相撲みたいなことをしたり、自然な笑顔が増えていく。ラスサビは6人全員で砂浜を歩いていく。

ドキュメンタリーのエンドロールを見ているような、何だかそんな感覚。


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ありのままの自分、その中にある自分の未完成さも受け入れて、前を向いて進んでみようかな。そう思う人達の背中を、MVに映るV6がそっと押してくれているような気がした。

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