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世界に心を奪われたら、心は駆動してゆく。

世界は美しい。窓から差し込む光や、葉から零れ落ちそうな一滴の雫。自然だけじゃない。人が流す嬉し涙、悔し涙もそう。想いが込められた言葉だってそうだ。煩悶とする人の心のなかも、人間であるから生まれるもがきな気がして、美しさを感じる。

世界は美しさであふれている。

けれど、気を抜くと、なにか大きなものによって、その美しさは覆い隠されてしまう。それは、常識かもしれない。それは、規則かもしれない。それは、こう生きねばという思い込みかもしれない。人によって大きなものは違うけれど、いつのまにか世界の美しさを感じることができなくなる。そしていつしか、この世界は濁っていると錯覚してしまう。

濁った灰色の世界で生きていくのは、しんどい。この世には、何の意味もない気がしてしまう。僕という生には、何の意味もない気がしてしまう。どんどんと感性が鈍っていく。次第に心が動かなくなっていく。そして、生きづらさが増していく。心は、こんなにも動きを求めているのに。

心を動かしたいと願っていた。けれど、濁った灰色の世界では、心は微動だにしない。

まずは、世界の彩りを取り戻さないといけないんだ。世界を覆い隠している大きなものに立ち向かって、美しいものを美しいと感じる。そんな人間らしい営みをしていくことが、心を動かすための一歩なんだ。

世界は美しさであふれている。

その美しさを感じよう。その先できっと、心は駆動していくから。

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