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興味の作り方 あるいはアイデアの出し方

ちょびっと、広告やデジタルクリエイティブについて
学生向けに講師の真似事みたいなことをする機会が毎年あるんですが。
ここで学生から、広告アイデアを出すために大事なことはなんですか?と
聞かれることがあって。
情報のインプットだよーと答えてるんですけど。

これ、もうちょっと言うと、

・受動的に受け取る情報
・能動的に取りに行く情報

の2種類がありまして。

みんなが "良いな" って思う企画を出すためには
自分もちゃんと「みんな」の一員である必要があって。
流行り物とか、みんなが好きなものはちゃんと好きじゃないといけない。
好きの理由が自分の中にもあって、その構造が分かっている状態。
これは、流れてくる情報をキャッチしていく受動的情報接触で生まれる。

ただ無料で届く情報っていうのはすでに広告の側面を持っているので
そのバイアスは認知しておく必要はあります。
あなたに情報を届けることでメリットのある誰かがいるということだから。

もういっこ。
何かを生み出す人は、他のみんなが持っていない独自の情報源も持っていたほうが良くて。
これは何かしらのコスト(お金、時間、労力)をかけて
能動的に取りに行く必要があります。
みんなが好きじゃないものでも何か、好きなものがあるといい。
それが強みになる。

案外コストをかけて情報を取りに行く人って多くないので
それするだけでも結構差がつけれるよ。やろうね。
ていうのを学生にはお伝えしてるんですが。

ただ先日、質疑応答の中で出てきたのが、
「みんなが好きじゃないものなんて、なかなか自分も興味を持てないよ」
という話で。

なるほど。そこか。
と、思い至ったんです。

あの、違うの。
興味が湧くから情報を取りに行くんじゃないんです。
情報を取りに行った結果、興味が湧くんです。

そんな自然と興味って湧いてこなくて。
自分で意思を持って、これを知っている自分でありたいなと狙いをつけて、
能動的に情報に触れてみる。
情報に触れ理解が深まると、興味が湧く。好きになる。

それはまわりから変な趣味、変わってると言われるようなことかも知れないし、謎の知識を妙な濃度で持っているとなんたらマニアみたいに言われるんだけど。

そういうものをたくさん持ってると、アイデアの引き出しになっていく。
他の人が持っていない、好きの構造を自分の中に持っていたら、
それを伝えるだけでもひとつの企画になる。
誰かの好きを増やすかも知れない。

基本的にアイデアってそういうふうに出てくると思います。

とかく興味は勝手に生まれないので自分で作るんだよ。と。
学生に伝えたかったけど、いまいち伝えられなかった気がするので
戒めとしてここに記します。


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