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映画 『デデデデ』 前章・後章を観て、自分にもあったかもしれない並行世界を想像する

こんにちは。すうちです。

今回は1か月ぶりに映画の感想(『デデデデ』 前章・後章)です。

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※タイトル画像:ダラズさん



はじめに

『デデデデ』とは

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(Dead Dead Demon's DeDeDeDeDestruction)は、浅野いにおによる日本漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、2014年22・23合併号から2022年13号まで連載された[1][2]。略称は『デデデデ[4][5]

Wikipediaより引用

最近アニメ(映画)きっかけで原作を読むことが多い私。デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(以降、デデデデ)も話題作なのは知ってましたが、今まで読まずじまい。

今年『デデデデ』映画化と知って4月に前章を観て案の定ハマり、後章は5月公開直後に鑑賞しました。

大ざっぱに、非日常と日常が混在する不思議な世界。それでいて現代社会を思わせるリアル感と独特な世界観。それにSFの要素もたくみに盛り込まれているのが、『デデデデ』の魅力と面白さかもしれません。

じつは、私の家族も皆バラバラで映画を観ました。それぞれ微妙に感想は違えど満場一致で「原作読みたいね」となり、その後、皆で少しずつ(元気玉のように…)出資して原作も読みました(全12巻発売中)。

以降、映画と原作の一部ネタバレも含めたピンポイントな感想です。これから映画を観る予定の方はご注意ください。


『デデデデ』 前章・後章で感じたこと

非日常と日常

デデデデ』の第一印象は、東京上空に巨大な宇宙船(母艦)があらわれ、最初は皆パニックになりつつも!?いつしかそれが当たり前となり、その下で普通に生活を営んでいる非日常と日常が混在する違和感を多くの方が感じたのではないでしょうか。。。

さすがに巨大母艦が上空に居座った状態ならば、少なくとも東京からは全員脱出するのでは?と思いましたが、非日常の違和感が薄れる感覚は私たちの世界でもあると思います。

緊急地震速報、某国のミサイル発射、どこかで毎日起きる紛争や災害。。。数えればきりがありません。これら一つ一つは身の回りでも起きるかもしれないし、命にかかわる出来事のはずなのに「またか」とか「たぶん大丈夫…」と思う自分がいたり、反応する感度が落ちている怖さに気づかされます。

デデデデ』の世界も人々の反応は様々で、主人公の門出かどでおんたんのように違和感はありつつも日常をできるだけ楽しもうとする姿がある一方、東京は危険だからと離れる人がいたり。一つの情報源で自ら考えることを放棄したり、過剰な反応で母艦の侵略者を排除する人達など。人々の行動が対照的に描かれている(そして、もし自分だったら?)と思いました。


絶対という存在

前章は、門出やおんたん達の(緊迫した世界で)何気ない日常が描かれて、その様子に和んだり泣けてきたり、毒舌だが物事の本質を射抜くおんたんの思考回路に笑えるシーンも多かったです。

二人が侵略者と過去に遭遇した出来事が明かされる辺りから物語が動き出す(徐々に核心に近づく)感があります。

また、個々の正義を絶対と信じて疑わないことが人々を苦しめたり、暴走すると最悪の結果を招きかねない展開は、今の社会を暗に例えているように思いました。

そして、後章は駆け足感はありましたが『デデデデ』を通して思ったのは、何があっても味方でいてくれたり肯定してくれる「絶対的な存在」の尊さをテーマの一つで描きたかったのではということです。

門出とおんたんの関係はまさにそれ(理想)と思いました。

それは友人やパートナーだったり、両親や家族などの場合もあれば、現実はここまで理想像はありえないかもしれない。仮に身近に居ても気づかないこともあると思います。

少し物語の核心に触れると、『デデデデ』はいくつかの並行世界が重なっていて、おんたんは門出の正義が暴走した過ちを経て門出を救いたいと願ったり(例え別の世界線であっても)、おんたんが何気なく「もし僕のせいで、世界が滅んだらどうする?」の問いに、門出が「まあ、いいんじゃない」「だって、おんたんは絶対ですから」と、おんたんを全肯定するシーンは二人の想いがつながった気がして涙があふれそうでした。


映画と原作の違い

公式に伝えられている通り、映画『デデデデ』のエンディングは今回あらたに書き下ろされたものです。

個人的には、映画は門出とおんたん(そして重要人物だった大葉)にフォーカスした終わり方で、原作はもっと広い視点も含めた終わり方な気がします(映画の後の悲惨な世界も描かれつつ、最後には救いがある)。

あえて言うなら原作と違い映画のラストは、門出とおんたんの存在がはっきりわかる形だったのは良かったです。

ただ、これもある意味、映画『デデデデ』は原作とは違う「別の並行世界があった」と考えると、そのまま入ってくる気がしました。


最後に

もうひとつ『デデデデ』で思ったのは、人それぞれ(自分も含めて)人生には、ほんの些細なきっかけで色んな分岐があるんだろうなということです。

例えば、あの人と出会わず別の道を歩んでたかもしれない私。あの時転職しなかった私。あそこで失敗を恐れず行動した私。勇気が出ずしなかった私。。。

そこで別の人生に分岐してたとしても、現代科学では検証しようもなく考えても想像の域から出ないので、結局は様々な失敗や後悔はありつつも…今まで歩んできた人生が最適だったと考えた方が健全なのかもしれません。

今は「人生100年時代」とも言われ、仮に現状が良くても悪くても、まだ途中でこの先どう変わっていくかもわからない。。。

何気ない尊い日々を、自分の近くに居てくれる誰かと過ごせる時間を大事にしたいと思いました(普段の日常では忘れがちですが…)。

後半はだいぶ話がそれましたが、、、
もし、『デデデデ』気になる方は、ぜひ映画や原作をご覧になってください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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映画デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章・後章


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