「オレの力不足や」〜準備、また準備〜

「大阪でサッカーするならアイリスって言われるようになること」
数年前に居酒屋でサッカーの話を数時間話した後に、そう答えてくれました。

「やりたいこと、目指していることは何ですか？」そんな質問だったと記憶しています。一言一句覚えてはいませんが、彼の言葉は、はっきりと覚えています。顔は赤く言葉も上手く回らなくなってきていましたが、目つきと言葉の力強さから「その覚悟」が僕の心に残っています。

今では、たまにご飯にご一緒させていただき、あれやこれやとサッカーを教えてもらっていますが、初めてお互いのことを話したのが、数年前のその時。

それ以来、サッカー指導者として憧れている方の1人です。練習場に何度か練習を観に行ったこともあります。熱い言葉を子どもたちに投げかけることもあれば、諭すように寄り添うことも。彼が選手に話しかけている声が聞こえるようにと、グランドのフェンスに耳を近づけていました。
3年前、全日で負けた次の日に練習場で話しかけると「オレの力不足や。ほんまそうや。」と残念そうな表情で自分に言い聞かせるように頷きながら、言葉を返してくれました。

それから3年後。全日本U-12サッカー選手権大阪府大会で優勝されました！

11月26日に投稿されたクラブのブログには、彼の思いや選手への声かけの内容などが記されていました。

『【FC6年1st】第47回全日本U-12サッカー選手権大阪府大会決勝(11/26)』

目標を立て、そこから逆算し、準備、準備、準備。子どもたちの感情に働きかけ、一緒に伴走。

クラブの長い歴史の中で指導してきた選手の悔しい表情が浮かんできたと思います。その選手たちやOB、保護者の方々、クラブ関係者の方々からの期待もあり、本当に大きな思いを背負っての決勝戦だったと思います。

大阪府大会、優勝おめでとうございます！
「ここからがまたスタートですね。全国の舞台で選手たちと勇敢に戦う姿を応援しています。またご飯お願いします。その時は、また質問させてください。」

「やりたいこと目指していることは何ですか？」

アイリスFC住吉の選手、コーチ、保護者の皆様、クラブ関係者の皆様、本当におめでとうございます。全国大会、頑張ってください。
応援しております。