八十八夜。
立春から88日目の今日は八十八夜。もうすぐ迎える立夏に向けて種蒔きや田植え、茶摘みといった大事な農作業を行うこの時季に昔の人達はそんな名前をつけた。
八十八夜といえば「夏も近づく八十八夜~♪」という歌い出しの童謡を思い出す。幼い頃、母がよく歌っていた。
春と夏の境目。そんな日には何を食べようか。
GWだし、ちょっと贅沢をしたい気もする。普段あまり作らない料理に挑戦してみるのもいいかもしれない。
そんなことを考えていたらあるレシピを思い出した。春の旬食材を使った今井真実さんのこちらのレシピ。
そういえば今年はほたるいかを食べていない。新じゃがも、そら豆も。さっそく晩ご飯に作ってみることにした。
さやから取り出したそら豆は薄皮を剥いておく。
そら豆のさやのなかはふわふわで、触っていると気持ちがいい。なかやみわさんの絵本『そらまめくんのベッド』を思い出してしまう。久しぶりに食べるそら豆に思わず心が躍る。
オリーブオイルをたっぷり注いだフライパンでカットした新じゃがを揚げ焼きにしている間にほたるいかの目を取る。
結婚したばかりの頃、ほたるいかの目を取らずに食卓に出してしまったことがあった。ぽちぽちと目を取りながら思い出す。
新じゃがに焦げ目がついたらひっくり返してそら豆を加える。少しスペースを作ってにんにくをすりおろしながら加え、塩を全体にざっと振り、ほたるいかを加えたら火を通しすぎないよう軽く和えて完成。
レシピを見ながら作っていたらそら豆を焼き過ぎてしまった。オイルも少し多かった気がする。失敗した。そう思いつつ恐る恐る食べてみてびっくり。
味付けは塩だけなのにどうしてこんなに美味しいの?
新じゃがの甘さとそら豆のほくほく感。ほたるいかの旨味とにんにくの香り。次から次へと箸が進む。作ってみてよかった。食べながらそう思った。
初めてのレシピはどきどきする。でも、そんなどきどきもまた楽しい。失敗しても作ること、食べることがやっぱり好きだ。
スーパーへ向かう途中、早咲き桜の木を見に行った。数日前にたくさん実がついていたのでどうなったかな~と気になった。
色づき始めたもの。濃く色づいているもの。まだこれから色づくもの。木漏れ日のなかでゆらゆらと風に揺れる姿を眺めた。
次の季節には何を作ろうかな。あれこれ考える時間もまた楽しい。
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