アンガーマネジメント

ある団体の公金の使い方に対する各陣営の当事者とかまわりの反応とか
ある飲食店におけるテロに対する反応とか
ある暴走死亡事故加害者の刑務所暮らしの週刊誌報道に対する反応とか
昨年起きたある銃撃殺害事件加害者に対する反応とか
煽り運転の運転者とかそれに対する反応とか

最近怒りを目にすることが多いように思うので
自戒を込めて簡単まとめ。

マンガでよくわかる怒らない技術

POINT01 変えられるもの、変えられないものを見分けよう
他人は変えられない、自分は変えられる

世の中には変えられるものと変えられないものがあります。
変えられないもののひとつが他人です。

『マンガでよくわかる怒らない技術』P.24

問題が発生すると、いつも他人のせいにする人が、あなたのまわりにもいるでしょう。その人は、文句を言うばかりで、結局問題は何ひとつ解決していません。起こっている問題に対して、「原因を作ったのは私ではありません」と主張しているだけで、事態を前に進めようという発想で発言や行動していないのです。

『マンガでよくわかる怒らない技術』P.33

項目タイトルなどの太字は原典のまま。

変えられないことに力を注ぐのは無意味。変えられるものに力を注ぎ、問題を解決していこうと説く。それは怒ることではないと説く。

また、他人は変えられないものと説く。
他人を変えられる。この人はこうすればいいのに。こうしてみたらいいとその人に伝えれば行動を変えるはず。他人を変えられるはずだから。そんなことを考えるなど思い上がりに過ぎないということだろう。

まんがでわかる7つの習慣

Kindle版はないようだ。
マンガで読める似た書籍に『COMIX 家族でできる7つの習慣』というものがある。こちらはKindle版あり。しかし『まんがでわかる7つの習慣』より説明パートが簡潔になっている。関心の輪や影響の輪の話はなかった。
個人的には『まんがでわかる7つの習慣』のほうが好印象。
マンガではない『完訳 7つの習慣』には手を出していない。

下に載せているものはどれも『まんがでわかる7つの習慣』より。

第一の習慣は「主体的である」。「主体的である」とは「人間として自分の人生に対する責任をとること」だとコヴィーはいう。自分の人生の主役は自分であり、どんな人生にするかを決めるのは自分以外の誰でもない、ということだ。

『まんがでわかる7つの習慣』P.44

影響力が及ばないことに悩むのは無意味
……
関心の輪は、世界の様々な物事のうち、自分の関心のあるものとないものを分ける境界線だ。
そして、自分に関心のあるもののうち、自分が大きく影響できるものが、影響の輪だ。
……
他人の欠点や周囲の環境ばかり気になる人は、関心の輪に集中しすぎている。だが関心があっても影響を及ぼせない物事に対して、やきもきしても始まらない。それより自分の影響の輪に意識を集中するべきだ。

『まんがでわかる7つの習慣』P.46

影響力が及ばないことに力を注ぐのは無意味。影響力が及ぶことに力を注ごうと説く。影響力が及ぶことに力を注ぐことで、周囲に働きかけようと説く。それを、関心の輪、影響の輪を使って説明している。

共通で取り上げられていること

どちらの書籍でも、主体的に行動決定すること、変えられるものに注力すること、変えられないものに怒りをぶつけることは問題解決に結びつかないこと、そういったことを説いている。

最終主題が異なる書籍の冒頭で、同じようなことが説かれている。それだけ大事といえよう。このあたりを意識するだけでも、怒りを多少はコントロールできるのではないかと思う。

変えられないものに注力することが無意味という点を補足。
効率最優先、無駄なことをするなという意味ではない。今はまだ手が届かないことを思い悩んで文句や怒りや無駄口を出すのでなく、手が届く範囲から順にやって、目的地に手を伸ばしていこうという意味。

なお、手を伸ばしていこうというのは、前者書籍の守備範囲というよりは後者書籍の守備範囲。影響の輪を広げて、興味の輪に近づけていこうと説いている。

前者書籍では、このあと、理屈では理解していても湧き上がる怒りにどう対応していくか、考え方やテクニックを説いている。

後者書籍では、このあと、この第一の習慣「主体的である」を土台に、どのように人間として成長し成功に繋げるかを説いている。

過去と未来

久しぶりにそれぞれを簡単に読み返した。

人は”行動”を選択する自由はあるが、行動の”結果”を選択する自由はない。
”結果”は影響の輪に入らないからだ。

『まんがでわかる7つの習慣』P.47

最善を尽くしてなおうまくいかないことはある。結果は影響の輪に入らない。

それでもなお、未来の結果を変えるために行動を変え、試行錯誤していく。望む結果に向かうように行動を変え続ければ、望む結果に向かう可能性は高まる。

過去は変えられない。未来は変えられる
……
今、あなたが直面している「怒り」も同じです。……。過去から育んできたあなたの価値観によって、目の前の事実を不快ととらえているのです。
ですが過去は過去です。変えることはできません。しかし、未来は変えられます。それには、これからどんなことをするかが重要です。

『マンガでよくわかる怒らない技術』P.155

前者の書籍は怒りのコントロールが主題。
未来だからこそ変えられる。変えようと思い、変える行動を続ければ。


ただし、ここまでは個人が怒りにどう向き合うかという話。

感情的に怒るでなく、戦略的に怒っているように振る舞う人もいるだろう。他者を扇動するために怒っているかのように振る舞う人もいるだろう。冒頭に挙げた中にもいそうに思う。

扇動者の怒りのフリに感化され、問題解決に向かわない怒りに飲まれる。そのようなことはないようにしたいと個人的には思う。

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