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自分じゃ絶対に書かない台詞

 こんにちは、亀山真一です。
 シーズン恒例ドラマ感想、先日はリタイアした作品に言いたい放題してしまいましたが、ここからは2回に分けてラストまで見届けた作品の感想を書いていきます。

 まずは法曹もの、なんと弁護士や検事が主人公のドラマだけで4作品も見ていたんですね。

『アンチヒーロー』

 完成度は断トツでしょう。情報量が多くちゃんと見ていないと何が何やら分からなくなるので中盤は追いかけるのが大変でしたが、役者に画力があるためこちらも気合いを入れて見ることができました。
 法廷で捲し立てる姿も真顔で犬と戯れる姿も長谷川博己さんは絶好調、やりたい放題引っ掻き回す野村萬斎さんも見ていて楽しかったです。北村匠海くんはいつももっとクレバーなポジションが多いので、主人公に振り回される熱意ある新人役が新鮮でした。
 岩田剛典さんの再登場に湧き、吹石一恵さんの過去に唸り、大島優子さんの裏切る芝居にニヤニヤし、木村佳乃さんはいつ本心を見せるのかとドキドキしました。脇まで本当に俳優陣が強かったと思います。

『Destiny』

 あの結末は「運命」に導かれたものなのか抗ったものなのか釈然とせず……何が敗因だったのかずっと考えてしまいました。結論から言うと、石原さとみさんが困難に立ち向かう感じが全然しなかったところですかね。
 まず、僕も書き手としてあまり他人のことは言えないのですが、登場人物たちが悉くいい人なんですよ。真実が明かされる度に安堵する主人公にさすがに萎えたし、婚約者もせっかく安藤政信さんなのにそれでいいのかと。
 更にサスペンスなら真相に近づくにつれて脅されたり襲われたりするものですが、周りの大人たちに守られて全然危険な目に遭わないんですよね。元カレを不起訴にするための捜査に上司も刑事も協力的なのも謎ですし、放火の真犯人が(伏線はあったものの)ポッと出の知らないおじさんって……随分とぬるい「運命」ではないでしょうか。

『JKと六法全書』

 もうタイトルだけで勝利が確定していました。ヒロインの幸澤沙良さんは全く見覚えがなかったんですけど、バディに大東駿介さんを持ってくるんだからクオリティも期待できるでしょうと。
 実際、ゴールデンだと痛いけど深夜ドラマならかなりセンスのいいコメディに仕上がっておりました。もう縦軸の事件がなくても問題ないくらい各話の法廷劇が笑えます。
 そういえば日向亘くんが普通の高校生を演じているところを初めて見ました。今まで闇医者集団の一味としてハッカーやったり未来に電車ごとタイムスリップしたり戦国武将になって負け戦を戦ったりしていたから、なんだか安心しましたよ。

『虎に翼』

 僕の生活リズムは朝ドラ視聴には適さないため欠かさず見ているわけではありません。が、本作はできるだけ見ようとしてしまう面白さがあります。伊藤沙莉さんの「はて?」が大好きです。
 冒頭がちょうど100年くらい前ですか。日本の男女不平等はヤバイなと思いつつ、毎朝笑わせてもらっています。仲野太賀さんがいい奴過ぎたのと、やっぱり土居志央梨さんが格好いいですよね。
 彼らが戦ってきたから僕は今、当たり前のように母の姓を名乗り「選択的夫婦別姓に反対する男はまず自分も妻の姓を名乗る覚悟をすべきだよね」と嘯ける人間になったんだなと感慨に耽ってしまいました。


 法曹ものではありませんが、権力者に挑む構図ということでもう1つ。

『花咲舞が黙ってない』

 お約束みたいな勧善懲悪の展開はあっさりしているものの楽しく見ることができました。ちょっと突っ込みどころが多いけど、家族でやいのやいの言いながら見るには十分でしょう。
 今田美桜さんは可愛い顔して圧が強い役が多いですね。回によってはソフトだったり誤用にも聞こえる「お言葉を返すようですが」よりも「黙りません!」の方が僕は好きでした。
 ちなみに杏さんの方は何となく記憶にある程度、きっと母が見ていたんだと思いますが僕はほとんど比較せずに視聴できました。原作もこちらは未読ですが、池井戸潤は図書館で見つけたら読んでいるのでそのうち読むかもしれません。


 お仕事ものは本職経験者に敵わないから自分じゃ絶対に書かないだろうと亀山は思っています。
 いつか経費で取材できるくらいの物書きになったら書くかもしれませんが……結局恋愛がメインになって「あれ、こんなつもりじゃなかったんだけどな」とか笑ってそうですね。

 書くのも見るのも楽しければそれで良しということで、異議なし!

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