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あくまで個人的な時事の話

 母のワクチン接種の話から始まったこちらの記事が過去イチ跳ねたかもしれない。一度もトップに固定していない、リンクでの紹介もされていない記事としてはたぶん最多のスキをいただいた。それも一週間で。

 反響はあまり関係ない(そもそも前述の記事は僕の帰り道の話だ)が愚痴る母が不覚にも面白かったので、ワクチン接種を受け付けているとあるクリニックの話を書こう。あくまで超個人的な会話なので、その辺りはご容赦いただきたい。

「大手町の混乱、なんとかならないかな」
「大規模接種会場のこと? お母さんのところと何か関係あるの?」
「向こうの方が早く打てるからって、キャンセルの電話がたくさん掛かってくる」
「……ああ」
「先生がもうカンカンで、先にウチに予約入れてるんだからウチで打てって」
「ん? でも、ちゃんと事前にキャンセル連絡してくれるんだからよくない? 他に打ちたい人はいっぱいいるでしょう?」
「そうなんだけど、そこまで頭が回らないんだよ」
「キャンセル待ちの順位とか付けといて、すぐに繰り上げ当選の患者さんを決められるようにするとか」
「スタッフみんなそう思ってるけど、先生だけが頭の固いおじいちゃんなの!」

 さすがは片田舎の個人クリニックである。
 ドクター以外のスタッフはパートの主婦ばかり、彼女たちは効率的とか合理的といった言葉が大好きなのだ。

「二重予約を放置されたり当日ドタキャンされたりするよりずっとマシなのに」
「そう! 今日も通常診察中の世間話で予約が取れないって嘆いてた患者さんがいて、この人に振り替えればいいじゃんって!」
「できないの?」
「できるけど手続きが面倒くさいんだろうね。体調とかで当日キャンセルする人だっているだろうにワクチン余ったらどうするつもりなんだろう」

 ちょうど同じような個人病院の事例を新聞で読んでいた僕は、ふと思い出して記事の内容を母に伝える。

「当日キャンセルでワクチンが余った場合、たまたま診察に来た人に打っちゃうところもあるみたい。こうなるともう巡り合わせだよね」
「そしたら高齢者は常に予診票と接種券を持ち歩いとかないと」
「で、結局そのキャンセルはどうなるの?」
「無理じゃない? 先生が折れない限りできないし」
「でも、勝手に大手町に行っちゃったら?」
「予診票を人質に取ってるから」
「?」
「接種の予約を入れた段階で予診票を預かってるから、それ返さないと大手町でも打てないの」
「……なるほど」
「大手町は接種対象変えちゃえばいいのにね」
「どうせ縦割りで連携上手くいってないんだし?」
「高齢者をわざわざ大手町まで引っ張り出すのもリスクが高いし……」

 まだまだあるけど長くなりそうなのでこの辺で。
 ちなみに僕にとってワクチン接種は今のところ他人事なので、今一番気になっている時事問題はLGBT法案の成否である。あれだけ野党に妥協を迫っておいて……保守派の方々は「みんな違ってみんないい」って言葉を知らないのか。

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