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リライトの楽しさ

 こんにちは、亀山真一です。
 投稿するする詐欺っぽくなっていた『天使と悪魔の育成日記』前後編をようやくアップしました。この作品と『喪失記念日』を読んだとある編集者は言いました。

「亀山さん、官能作家目指したら? いきなり若い子にエロ書けっていうのもあれだけど、きれいな妄想するから売れると思う」

 そんな作品もたまに書きます。そもそも都合のいい話を書こうとしているので、ご都合主義みたいな苦情は受け付けません……。


 前にも言及しましたが、僕は現在物書き学校の方で悪魔が登場する小説を書いていて、この機会に他の悪魔ネタを引っ張り出してみました。『そして少女に別れを告げる』と『暇なので悪魔を召喚してみた』主にこの2作品によって僕の悪魔ルールは確立されています。そう言えばどちらも脚本ですね。


1、悪魔は願いを一つ叶える代わりに、その人間の魂を奪う。どんなに性格の悪い悪魔も契約に関しては公平公正である。
2、契約の代償としての魂の譲渡は、基本的にその人間が死ぬまで待ってくれる。でないとなかなか契約数が伸びないため。
3、悪魔との契約は「キスでその人間の魂に印をつけること」によって成立する。つまりは死後に魂を回収するためのマーキングをしている。
4、悪魔はターゲットの人間がドキッとするような美男美女の姿で現れることが多い……が、作者が面食いに流れがちなのと舞台脚本での容姿の言及は無意味なのでこれは確定条件ではない。
5、今まで書いた悪魔の性格がバラバラなところを考えると、みんな別の悪魔ってことでいいのかな……?

 悪魔との契約によって話が動く2つの脚本及び最新作に対し、『天使と悪魔の育成日記』は主人公の性的嗜好に全振りされてますし、初めて描いた天使と悪魔なので設定がガバガバでした。
 それを今回、だいぶ修正しています。特にラストはどうしても三度目のキスで締めたかったので、他の作品との矛盾が「彼とこの悪魔ならでは」になるよう言葉を選び直しました。描写も結構手を付けました。ここまで本気でリライトするとは自分でも思わなかったんですが、自分ルールが確定するとそれに沿ってないことが気持ち悪いんでしょうね。『夏祭りパニック』で初めて死神を描いてから、僕の死神はみんな鎌の代わりに拳銃を構えていることが思い出されます。


 図らずもリライトの楽しさを存分に堪能できました。これで心置きなく新作の悪魔に進めます。

 ……あ、でも『天使と悪魔――』を投稿したんなら近いうち『最後のひと仕事』も投稿しなくちゃですね。
 僕の短編マガジン「Turtleneck」は大学文藝部の卒業制作として勝手に手刷りして配布した短編集のタイトルからとっているんですが、その掲載作品はちょくちょくリライトしつつnoteに投稿していました。ついに残すは1作品となったので――と、ここに書くことでまた自分に宿題を課しておきます。
 でもあれ、亀山真一案件なんだよな。しかも短編集であることを使ったギミック挟んでるんだよな……はい、時間ができたら検討します。

 たまには自分の過去作品を振り返るのも楽しいと、今日はそういうお話でした。

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