見出し画像

小山町のデマンドバス 夏のDigi田(デジデン)園甲子園で全国で4位!!

 2022年の9月に行われた夏のDigi田甲子園に静岡県代表として出場し、町村の部実装部門でベスト4を受賞した小山町のデマンドバスに、ふじっぴーと一緒に乗車してきました。また、小山町の担当者にデマンドバス導入の経緯や利用状況等についてお話を伺いました。

デマンドバス停(@小山役場前)

夏のDigtal田園甲子園とは

 「夏のDigi田(デジデン)甲子園」とは、デジタルの力を地域の課題解決や魅力向上などにつなげる「デジタル田園都市国家構想」の実現の機運醸成の一環として、特に優れた取組やアイデアを総理大臣が表彰するものです。小山町のデマンドバスは、実装部門(町・村)でベスト4となり、デマンドバスのモデルケースとして評価されました。

小山町のバスシステムについて

 小山町のコミュニティバスは、目的に合わせて2つの運行方法を使い分けています。通勤・通学の利用者が多い時間帯は路線バスを運行し、行き先や時間帯が不規則な日中はデマンドバスを運行しています。
 小山町では、定時運行バスの利用者が年々減少し、空のバスが目立つようになったことがきかっけで、バス運用の見直しを行いました。主な利用者である学生と高齢者の意見として、定時運行バスは、通学で使用する学生にとっては便利である一方で、行き先や時間帯が不規則な高齢者のニーズに対応できないことから、予約式のデマンドバスの導入に至ったそうです。

デマンドバス 3号

デマンドバスの利用方法

 まずは電話またはアプリで予約をします。アプリ予約では、24時間いつでも予約ができるので、電話が混雑している時や電話予約可能時間(8時から18時)を過ぎても予約ができ、とても便利です。帰りの予約も事前にしておくとスムーズに移動することができます。

デマンドバス導入のメリット

 予約は8日前から乗車希望時間の30分前まで可能なので、急な用事でも利用することができます。また、バス停が多いのも大変便利な点です。域内には286箇所あり、既存のバス停、公共施設に加え、ゴミステーションも活用することで、100mに1か所の間隔でデマンドバス停が設置されているとのことです。自宅や目的地に近いバス停があるのは助かりますね。

実際に乗車した感想

 私たちは、小山町役場から豊門公園まで乗車しました。当日は少しバスが遅れていましたが、バスの到着予定時刻がアプリで表示されるので、焦ることなくバスを待っていられました。豊門公園までは、徒歩10分程度と距離的には短いですが坂が急だったので、坂が多い小山町ではバス移動が便利だと思いました。
 当日乗り合わせた方は、買い物に利用していましたが、たくさんの荷物を持って坂を上り下りするのは大変なので、予約式で乗る場所や降りる場所が目的地から近いデマンドバスはとても便利だとおっしゃっていました。

 余談ですが、豊門公園の紅葉と建物がとても綺麗で感動しました。豊門公園では様々なイベントが開催されているので、ぜひチェックしてみてください!

第14回静岡県景観賞を受賞した豊門公園
公園内噴水
公園内紅葉

利用状況について

 コロナ禍の外出自粛の中で導入後すぐには利用者が増えませんでしたが、ワクチン接種会場への無料送迎バスとして導入したことで地域住民に認知され、そこから利用者が増えていったそうです。現在の利用者数は、毎月1,000人を超え、導入当初(R2年)に比べ、現在では6倍以上にもなっています。利用者が増え予約が取りづらい状況を改善するために、利用可能な日時を表示する機能などを追加するバージョンアップを検討しています。

 事業担当者は、しっかりと住民にリーチしている点がDigi田甲子園でベスト4になれた要因ではないかと、おっしゃっていました。子どもから高齢者まで誰でも自由に移動できるオンデマンドバスの進化がこれからも楽しみですね。小山町民でなくても利用できるので、皆さんもぜひ利用してみてはいかがですか?

※掲載している情報は取材時のものです。

(担当:中野)