見出し画像

知事が動く!東部移動知事室(1日目)

9月5日(月)、6日(火)の2日間、富士・富士宮地域で「SDGsに資する取組」をテーマとした東部移動知事室を実施しました。
今回は、1日目の訪問先を紹介します。

移動知事室とは

知事の唱える「現場主義」の具現化のため、執務の拠点を一定期間にわたり出先機関(今回は富士財務事務所所長室)に置くことにより、県内各地域における重点施策の推進、政策課題や県政への要望等を現地で確認し、対応を図ることを目的に実施するものです。

紙のまち富士市が誇る老舗メーカ 小林製作所(富士市水戸島)

今年でちょうど創業75周年を迎える老舗メーカで、紙のまち富士市ならではの製紙機械と産業機械の総合メーカです。
最近では、これまで培ってきた技術力を活かした電気自動車のリチウムイオン電池用塗工装置の売上も好調で、令和3年には中国現地法人として「上海小林機械貿易」を設立しています。
視察では、事業概要だけでなく、顧客が実機に近い設備でテストができる環境を整備した「C³LABO(シーキューブラボ)」や、少量の原料で簡単にシート化のテストができる「小型抄紙機『ちょい抄きくん』」を見せていただきました。

楽しみながら働く 木工房「いつでもゆめを」(富士宮市杉田)

認知症の人の仕事場として、木製の介護用品などを製作・販売している事業所です。主力商品は、車いす用体重計「ケアスケールふじこちゃんⅢ」。木製のため軽くて薄く、持運びも容易な商品で、今年の7月には、550台もの販売を達成しています。経営理念である「五皆」をモットーに、皆さん仕事を楽しみながら働いています。
実際に「ケアスケールふじこちゃんⅢ」を製作している作業現場を視察させていただき、笑顔があふれる中、活き活きと働いている姿を見せていただきました。

畜産業の課題を解決 静岡県畜産技術研究所(富士宮市猪之頭)

畜産業では、飼養頭数の増加に伴い不足する労力を補うため、AI等を活用した家畜飼養管理自動化等のスマート畜産の進展が求められており、静岡県畜産技術研究所では、畜産業の現場の課題を解決する技術を研究・開発し、現場への普及を図っています。
直近では、長時間の観察が必要なことから、酪農家にとって負担となっている乳用牛の分娩のタイミングをAIが感知して、酪農家にその情報を発信するシステムの開発や、最近では廃棄物として捨てられることが多くなっている酒粕を飼料として肉用牛に与え、より高品質な牛肉を生産する技術の開発等を行っています。
防疫上の観点から、牛舎エリア等に入ることはできませんでしたが、乳用牛の分娩タイミングを検知するシステムの開発など静岡県における畜産技術の最先端を知ることができました。

食×体験×自然の魅力をひと繋ぎ キャン×スポ@あさぎり(富士宮市朝霧高原地区)

富士山麓にある朝霧高原地区を中心とした農畜水産物生産者、キャンプ場事業者、観光事業者など多様な事業者が連携して、地域資源の魅力を発信している事業団体です。
20以上の事業者がメンバーとして活動しているキャン×スポ@あさぎりですが、白糸滝養魚場とふもとっぱらの2社を視察させていただきました。
白糸滝養魚場は、魚に無理をさせない、効率を追わないをポリシーに4kg以上ある大型のニジマスを飼育すると同時に、場内に流れ込む水を利用した小水力発電にも取組んでいます。
ふもとっぱらでは、コロナ禍において密を避けるアクティビティーとして活況になっているキャンプ場の現状を見るとともに、キャン×スポ@あさぎりとしてこれまで実施してきた、参加メンバーが生産している食材等を販売するマルシェの様子や、観光スポットを巡るE-bikeガイドツアー等を通じ、地域全体の盛り上げを目指す取組をお伺いしました。
キャンプやスポーツを切り口とした新たな資源や魅力を、若者が中心となって発信している朝霧高原の潜在性を知ることができました。