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ティーンズラブを書くときに考えること

3月に発売した拙著(冬野由姫名義)のティーンズラブ小説『絶倫CEOと予言婚!?』が、ピッコマにて話売り開始しました!

「後半に行くにつれストーリーから目が離せなくなる!」
との感想も頂戴しておりますので、最初チラッと無料で読んでみて、どんどんハマって頂きたい所存です!

そして、この『予言婚』について、紹介文を寄稿しました。
シャルロット文庫さまのnoteにて掲載されてます。



さて、本題に。

今、新作のティーンズラブ(TL)に着手しているところです。

今回は男性主人公が専門的な職業に就いている設定なので、参考資料を読んだり実物に触れたりして、イメージを練っています。

そうしないと、リアリティがなく、キャラクターが希薄になってしまうという……自戒を込めて、広義の取材をしっかりした上で本文に進みたいです。

また、キャラクターメイキングの新しい試みなどを試しています。

これまでは、自分(冬野)がそれぞれのキャラをどう思うか、ということを考えがちだったんですが、それってちょっとどうでもよくない?という気付きがありました。

どうでもよかないけど、それより男性主人公が女性主人公をどう思っているか、脇役がメインキャラをどう思っているか、の方が大切だよな、という……。基本的なことです。

小説という箱庭の中で、人物がそれぞれの相手に対してどう思っているかというミラーリングがあって、それのどの部分をチョイスして本文に反映させるかが作者の役目なのだな~と、登場人物たちに対するアプローチが分かってきました。

今更かよ!感はありますが笑、それまで考えていた「自分(冬野)がそれぞれのキャラをどう思うか」はしっかりしていると、作品テーマにつながってくるはずなので、それはそれでいいかなと思うことにしてます。

***

ここまで、キャラ、設定、テーマの話をしましたが……

キャラ、シナリオ、設定、テーマなど、あらゆる要素が全て混ざり合って、一つの作品になるわけですが、考え詰めすぎると、TLの本道を外れてしまいそうになります。

TLの本道って?というと、そこに正解はないのですが
私においては、それを示してくれるのって、中学生の時の自分なんです。

中学生の私が夢想するもの・・・
つまり、結婚することができない年齢で考えるような恋愛。
男女の肉体のリアルとかをよく分かってない段階で夢想する、エロティックコミュニケーション!

実際のことは知らんけど、ぼんやりした憧れ、それをTLのロマンと捉えています。

そしてTLって、リアルであることが必ずしも正ではない、ロマンがないとTLたり得ないというか。

どれだけ設定を詰め込んでも、どれだけストーリーを面白くしても、ロマンがなければ物足りなくなってしまう。

例えば、TLが少女漫画と違うところは、性行為をしっかり描くというところなのですが、大人になると、性行為にロマンを求めることすらできなくなるわけですよ。

永遠に続く快楽などないし、現実に幻滅することは多々ある。

中学生の時にぼんやり夢見たような異性への憧れ、心のきらめきを喪っている。
少なくとも私はその喪失感があるし、そのきらめきは大切なものだと思う。

恋に恋する、と言うと、未熟の誹りを受けそうですが、もう本当にとっておきの理想の恋愛みたいなもの、そして女性であることの歓びを実感できる物語でないといけないと思うんですよね。
(女性以外の人がそれ以外の楽しみ方をして読むのも全然考えられますが、一応ジャンルのメインターゲットを想定した場合、です)

リアルさを追求しキャラクターをいじりすぎたり、ストーリーにギミックを入れ込みすぎたりして、ロマンという本道に立ち戻ることを忘れないように。

ティーンズの考えるラブ、それがTL。
(私の作った造語です)

そんな気持ちで書いています。



ちなみに、『予言婚』はKindle Unlimitedの対象にもなってました!

ティーンズラブに馴染みがない方でも、楽しく読める要素と展開をちりばめたので、この機会にぜひ!

あなたの感じたことって何物にも代えがたいよね、ってことを一人ひとりに伝えたい。感情をおろそかにしたくない。って気持ちでnote書いてます。感性ひろげよう。