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さん、結石したってよ(4)


出席し・・・

前回
結石し入院、のち無事退院、しかし排尿感覚が麻痺しずっとぽたぽたとおしっこをたれ流しているさん(オス・推定3歳) 先生に電話するとレーザー照射治療をしてみましょうと。退院翌日(8月3日火曜日午後)再び病院へGO!

退院後昨日の今日である。
さんはペットシーツを敷いたキャリーバッグの奥に縮こまっている。さんのビビりぶりをよく承知しているセンセイは、ぐいと手慣れた様子でさんを診察台に引っ張り出した。

センセイはさんのお腹を触診した後、ステンレスの豆のような形をした容器の上でなんとさんのお腹を搾った!!
じゃー・・・
大量のおしっこ。

膀胱がいっぱいになって外にあふれたのが、ぽたぽたの原因だそうだ。
つまりさんはおしっこがいっぱいたまっているのに尿意がないので分からなかったのだ。確かに1回もトイレに行かない。

乳搾り・・ではなくちっこ搾られ。なにこれ。

そして最後の方は血尿。

結石でおしっこが出なかったときにパンパンになった膀胱の壁が傷つき、まだ治りきっていないのだ。そこにまたおしっこパンパン。
膀胱の傷を治さないといけない。
さん、かわいそうだ・・・すまん。
(「地上の星」のイントロが聞こえる・・・)

レーザー治療はいたって簡単。太めのペンシル状の機械をさんの腰のあたりに当てて、ピッ。2、3回繰り返して終わり。別に痛そうでもない。さんはただビビって固まっている。
センセイは苦笑い。

治療が終わりキャリーバッグの蓋を開けた瞬間、超高速でササっとバッグに逃げ込み、その場にいた全員の爆笑を買った。

その1回で治ればよし、ダメなら何回か通うことになった。

家に帰りしばらくはぽたぽたも治まっていたが、だんだん戻ってきた。トイレには行く気配がない。つまり尿意が戻らない。
次の日も病院へGO。

ちっこを搾られ、血尿確認、ピッ、超高速バッグ退避。
その日は先生に、我々夫婦もおしっこの搾り方を教わった。通院は1日1回だけれど、排尿がそれだけでは膀胱が小さくならず壁の傷は治らないからだ。

結局2回目のレーザー治療でも排尿感覚は戻らず、次の日我々は先生に習った通りにさんの「ちっこ搾り」を決行した。が・・・
全然できない!!!先生は簡単そうにじゃーーーってやっていたが、素人の我々、教わったとはいえお腹を触っても何が何だかさっぱりわからない。当然と言えば当然だ。

記事を書くのをさぼりにさぼって、今は既に11月だが、これは8月初旬の出来事、ちっこを搾る我々はもう汗だくである。でもできない!!(ちなみに当然薬も2種類飲ませていたのだけれど、それも勿論汗だく)
その日、3日目の午後(木)も我々は病院へ行き、師匠(センセイ)の「どう、できた?」の問いかけに力なく首を横に振った。
先生は苦笑しながら、さんのお腹を搾り、少量の血尿を出してくれた。

とにかく膀胱を空っぽにして、膨らんで伸びてしまっている膀胱を縮ませないとだめだそうだ。それはそうだ、膨らませすぎた風船のゴムだって薄くなって弱くなるとそのうち破裂しちゃう・・・さんのちっこ袋がそんなことになったら一大事!!!
その日もレーザーを当ててもらって家に帰った。

結局さんの尿意は戻らず、翌日先生は決意した!!

えっ、なにを?!

8月6日金曜日、先生に、家に大きめのケージはあるかと聞かれた。
いったん膀胱にカテーテルを入れっぱなしにして、とにかくおしっこを常に外に出し膀胱を空にして縮めるのだと。
その間ずっとおしっこはカテーテルからぽたぽたと出続けるので、さすがに自由に歩き回っていては大変。数日間はケージ暮らしで膀胱を縮める作戦だ。

ケージ、ありますあります。
去年の8月、最初保護したときに先住猫《まる女王》との兼ね合いもありさんは1か月ほどケージで暮らした。
その後不必要かと思ったが、まるのゴハンまでさんが狙い、まるが落ち着いて食事ができないのでさんはケージに閉じ込められてゴハンを食べている。女王陛下が優雅に食事を終えられるまでは出られないのだw

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もう出てもいいでしか?

ザ・食いしんぼ、さん。
私はさんの満腹中枢は去勢手術と一緒に取られてしまったのではないかと疑っている。そして今回、結石とともにさんの食欲は落ちた。やっぱりこ奴の満腹中枢は下半身と直結しているのではないか。仮説は立証されてしまった!(具合が悪くて食欲が落ちただけ)

治療室に戻ろう。
レーザー照射のあと、さんは麻酔を打たれゆっくりおねむに。向こうの処置台でカテーテルを入れられている。なかなか入らない様子で先生は苦労されている。なんかスミマセン。

さんが見てもらっている病院は、診察台と同じスペースのちょっと離れた所に処置台があり、我々も見られる。何なら近くにも寄れる。
最初の結石治療の時は、麻酔でぼんやりしたさんのそばで声をかけて励ましたりした。
見ているのがちょっと痛々しかったりするけれど、全部見せてもらえて安心である。

さて、この記事の第1回からヘッダー画像はエリザベスカラーを付けたさん(ケージ入り)の写真だ。
が、いままでエリザベスカラーは一切出てこなかった。

満を持して、ここで!エリザベスカラー登場である。

尿道にカテーテルを入れられたさん。外に出たカテーテルは体に密着するように皮膚に接着剤とホチキスで止められている。
そしてさらにそれを抜いたりできないように、とうとう例のブツを首に付けられた。そのことは次回詳しく。この闘いはあれとの闘いでもあったのだ。

本来カテーテルを入れられたら入院なのかもしれないが、1週間前の入院でセンセイはさんの実力をよくご存じだ。
ビビって固まってしまい、ゴハンを一切食べなくなってしまう。

で、《エリザベスさん》は金・土・日・月と家でカテーテルケージ暮らしをし、火曜日に再び病院へ、となった。
8月9日月曜日は、オリンピックの関係でなんか休日になっていたからだ。今年の夏のカレンダーはちんぷんかんぷんだった。

しばらくは血尿が出続けるだろうがそのうちきれいなおしっこが出始めるのだそうだ。そしてその時さんの膀胱はちゃんと縮んで膀胱壁の傷も治っているという算段。うむ!
さんよ、しばらくつらいが、これで本当に治るといいね!!!わーい!?

??

ここからが、さんと我々の真の闘いの始まりであった!!

♪ ダダンダダン・ダダンダダン・ダンダン ダダンダダン・ダダンダダン・ダンダン かぜのなかのす~ばるー(大音量)

「ヘッドライト・テールライト」はまだ遠い。


さんがトイレの失敗をしない猫だということ、猫にとってペットシーツを敷かれるとはどういうことかを、今回書こうと考えていたのだけれど、例によって余計なことを書きすぎてもう長くなったので、また次回。

今日のさん

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今日のまる

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最近の箱入り猫

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ダンボール、片づけたい・・・

続く


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