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さん、結石したってよ(7)
前回
結石の後遺症で尿意麻痺、常に膀胱パンパン状態を治すため4日間カテーテルを入れおしっこを常に外に出すことになったさん。ペットシーツを敷いたケージの中でエリザベスカラーを着けて過ごした。血尿は徐々にきれいになり約束の火曜日の早朝、大きな声で鳴くさんに起こされケージの中を見ると・・・
おお、ペットシーツに大きなおしっこのあとが!!
それまでの4日間はカテーテルを通じて常にぽつりぽつりとシーツにおしっこのシミが落ちていた。けれど今回のこれは違う。一気に大量の尿が放出された痕だ。しっかりと自分でおしっこをしたのだ、ドバーっとw
さぞかし気持ちがよかっただろう。
ああ、さっぱりしたね、さん。
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自力で排尿したためだろう、カテーテルは抜けていたけれどどうせその日は約束の日、カテーテルを抜くのだ。
予定の日数が過ぎたその朝、さんにおしっこの感覚が戻ってきた。
めでたい。数日間のカテーテル暮らしで、傷ついた膀胱からの血尿も徐々に治まりきれいなおしっこになっていた。
常にパンパンだった膀胱はきっと収縮したはずだ。
その朝、おしっこの感覚が戻ってきて、多分我慢できずにカテーテルが抜ける勢いで放出したさん、今度はうんちをするのだと騒いでいる。
何回も書いたが、さんはペットシーツがあるからそこがトイレだと分かっておしっこをしたのではない。我慢できなかっただけだ。
彼にとってあくまでトイレは箱に入った猫砂。早くトイレをください!
はいはい、どうぞ。
ケージの外に出してあるトイレに向かって手を伸ばして激しく鳴くさん、分かりやすい。いい子だ!
そして朝一番、開院と同時にさんを病院に連れて行った。
センセイに様子を報告し、自分で抜いてしまったカテーテルを全部外してもらい、お腹を剃られてエコーを撮ってもらう。「これで大丈夫、今出ているお薬がなくなったらもう一度診せに来てね」とのお言葉。
わーーーー、良かったねさん。
これでやっと通常営業、食欲もだんだん戻っているし、私も地獄の夜鳴きから解放だ。
その晩、ちょうど一年前さんを保護して病気が何もなくケージから出て先住猫と問題なく暮らせると分かった時と同じように、我々は刺身を買ったw
今夜は宴だ刺身だビールだめでたいな。
家に帰り、久しぶりにさんを自由にする。
さんは落ち着いて毛づくろいなどしトイレに行き、ゴハンを食べトイレに行き、お昼寝をし、トイレに行き、トイレに行き、トイレに行き・・・・
あれ?
おしっこの感覚がなくなってカテーテル治療を終えたさん。
いくら感覚が戻って嬉しいからってそんなにトイレ行く?
我が家には猫トイレが3つ設置してある。
さんは一か所でちょっとおしっこをし、がっさがっさと砂をかけたらすぐ隣のトイレでまた座る。ちょっとおしっこ、がっさがっさ。
そして別のところにあるトイレでちょっと座ってがっさがっさ・・・
ひとしきりそれを繰り返して、昼寝をしたり毛づくろいをしたり落ち着いたとみせてしばらくすると思い出したようにトイレ遍歴を繰り返す。
あれ、あれあれあれ?
まあ、おしっこの感覚は戻ってきたけれど、戻りすぎじゃね?
トイレを片付けてみると、ほんの一滴か二滴のちっこ。
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元気も食欲もあるのだけれどね。
この症状、覚えがある。
9年前、まる女王がご幼少のみぎり罹患された膀胱炎とそっくり。
8月10日火曜日、無事カテーテルとエリザベスカラーを卒業したその日、確かに排尿感覚は戻った。だがその日一日頻尿君は治まる気配を見せない。
夜、一応我々は食卓で刺身を囲みビールを片手に祝杯を挙げ、「そのいい匂いのする赤いやつはなんでしか、ボキにもくれますよね?」とねだるさんに、本当はお医者さんのドライフードだけ食べさせるはずなのだけれどまあチミのお祝いだからとマグロの赤身を小指の爪ほどさんにも与えた後、ビールをちびちび飲みながら忙しくトイレと食卓を往復するさんを眺め思った。
明日も病院だな・・・・
勿論さんは自由になったのをいいことに、取り戻した食欲のおもむくまま我々の至近距離で「もっと下さい」の圧をかける。精神修養。
そして、これも全く一年前と同じだが、再びケージを出て自由に暮らし始めたさんにイライラするまる女王、陛下も祝いのお刺身をいかがですかと差し出したが、「ケッ」との仰せ。お刺身からプイっと顔を背けてどこか平和で涼しい場所を求めその場を立ち去られた・・・。
そんなさんへの冷たい態度に罰が当たることになる女王陛下、それはまた別のお話である。
今日のさん
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今日のまる女王
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陛下、そこは食卓でございます・・・
第1回はこちらから
お読みいただきありがとうございます。楽しんでいただけたなら嬉しいです😆サポート、本と猫に使えたらいいなぁ、と思っています。もしよければよろしくお願いします❗️