さん、結石したってよ(8)いよいよ最終回
前回
結石の末排尿感覚がなくなったさん。常に満杯の膀胱を収縮させるため、4日間カテーテルから常に強制排尿をするためケージで過ごし、無事排尿感覚を取り戻した。カテーテルが抜けたその日、久しぶりにケージの外で自由に暮らし始めたがなんと今度は極度の頻尿!また病院?!
さんの症状はこんな感じだ。
ある程度まとまった量のおしっこもするのだけれど、その後すぐ他のトイレに座って数滴ちっこ&砂かけ、それを何回も繰り返す。
そしてやっと治まり少し落ち着いて過ごしたかと思うとまたトイレからトイレへ、数滴ずつおしっこをしては砂で隠すのヘビロテ無限列車。
さんも大変そうだし、こっちも落ち着かない。トイレの掃除も大変。
さんはトイレをすると、豪快かつ入念に後始末をする。そして大きく発達した肉球にはさまった猫砂は、たちまち家中に散布される。
結石が発症してから11日間、1日を除いて毎日病院のお世話になり、やっと解放されるかと思った8月11日、やっぱり我々はさんとともに病院にいたw
センセイのお告げはやっぱり膀胱炎。
「あれだけ長い間カテーテルを入れてたからねぇ」
まあ、仕方なしというところか。
注射を打ってもらい、お薬は今までのものを飲ませて様子を見るということで帰宅した。頻尿だが食欲も旺盛、元気いっぱい、徐々に良くなるからねーとさんをなでなでしたその翌日、ぎょえーーーーっ!
数滴出ているちっこが赤い。
血尿!!!
まるの膀胱炎の時にも血尿が出たのだけれど、大病から病み上がりのさんの再びの血尿に、私は必要以上にうろたえた。
さんを横抱きに(嘘)「センセイ血尿です!」と今日もまた病院に駆け込む。
密かにセンセイからあきれられているのではないかと思わなくもなかったけれど、そんなことを言っている場合ではない。
センセイは血尿の報告を聴くと、
「ぬ」
と海原雄山のようにおもむろにさんから採血し、それを中指で味わっ・・・ったりはせず結石初日にも使った分析機にかけた。
待つこと10分。
結果は・・・・・
にゃんと、オールオッケー!
最初の結石の時に、腎機能を示す数値が機械を振り切るほど真っ赤で、「それまでにも症状はあったようだし、戻るかどうか・・・腎不全を防ぐお薬を一生飲むかもしれない、そういう猫は割とたくさんいる」と言われていたのに、健康優良数値!
血尿は膀胱炎のせい、大事はなかった。
結石自体は洗浄と数日間の入院点滴で治療済み、それ以後副産物で排尿麻痺などが起きむしろそっちのほうが大変で、もう本当にこの子は健康に戻るのだろうかと思わなくもなかったので、こんなに嬉しいことはない。
1日1回の水薬はそんなに大変ではないけれど、ずっと腎不全の爆弾を抱えて生きていかなければならないのかと覚悟していた半面、さんの生命力の強さを主に食欲によって目の当たりにしてきた私は、信じていた部分もあった。そしてすべてが正常に戻ったグラフを見ながら、やっぱりさんはすごいよ、そうだよお前は強い良い猫にゃーー、と、お調子者の心の深いところで納得していた。
その日はもう一度注射をしてもらい、嬉しい結果とともに帰宅した。
さんの激しい頻尿は本当に少しずつ治まり、血尿も数日のうちに治った。
その後、7月末から約2週間続いたお医者さんへの無欠席はやっと終わり、8月21日にワクチン接種がてら様子を見ていただくまで間が空いた。そして8月27日、貰っていたお薬2種類が終わったので病院に行き、最後の注射と錠剤だけあと2週間分貰い、病院通いは卒業した。
気が付けば7月30日の結石発症から1か月近くが経ち、夏は終わろうとしていた。
その後のさんは食欲も旺盛、ちっこは本当に徐々に頻尿を減らしていき、今も時々それっぽい感じはあるけれど元気なトイレライフを過ごしている。もう一匹のまる女王と比べれば色々な意味でトイレ優等生。
私はトイレ掃除と周辺に散らばった猫砂の片づけが大変だ。
ゴハンは病院で指定されたドライフード2種類とおやつとして唯一許されたチュールだけになり、市販のバリエーション豊かなおやつやキャットフードが食べられなくなったのはちょっと気の毒だけれど、そして結構太りすぎだったので量も厳しく制限されているけれど健気に我慢して、その分1日3回の食事時にはものすごく興奮して「うまい、うまい!」と煉獄さんである(ちょっとうまいこと掛けてありますよ?)
ゴハンの小一時間前からそわそわしているし、こっちが身動きするたびにゴハンのしまってある棚に駆け付けるし、いよいよとなるとダッシュで床に足を滑らせながらケージに駆け込んで、おもしろいやらかわいいやらである。
食べ終わった後足らーん!と雄叫んで、まる女王のご飯を探しているのも相変わらずだ、やれやれ。
だらだらと8回にもわたって書き続けた愛猫さんの結石騒ぎも、やっと終わりを迎えた。
通して読むと、重複している部分もかなりあるし全然ためになるところはないけれど、私としては特にエリザベスカラーとケージ暮らしのあたりが大変だったし、さんに対する申し訳なさでいっぱいの、結構重い夏の思い出(;´д`)
お付き合いくださりありがとうございました。
ああやっとこの曲に辿り着いた。
後日談もありますw
第1回はこちらから
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