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【通勤電車の詩 vol.95】子どもなら微笑ましいけれど

早朝から家族でお出かけなのだろうか。
小さな子供二人とお婆さんらしき女性。
ぼくが出勤時にいつも乗る電車待ち。
電車が到着して扉が開くや否や、子供達がダッシュして3人分の席を確保。
何とも微笑ましい光景だ。

子供なら微笑ましいのに・・・。
同じことをするおじさんおばさんをよく見かけるが、なぜか逆の感情で見てしまう。
座席に座りたいって思いは同じなのに。

座席が空いていて、ぼくが座る体制に入っているのに、どこからともなくおじさんがぼくにタックルする勢いでやって来て、その席に座ってしまうような時がある。
特に悪びれる様子もなく、済ました顔で座っている。
あまりいい気持ちがしない。

そんな時は、目の前で座ってしまった人は、おじさんじゃなくてかわいい子供だと自分の目に思い込ませよう。
そうすれば、このおじさんを微笑ましく思えるかもしれない。

やっぱり無理かな。


【お知らせ】
「通勤電車の詩」はまもなく目標としていた100話目を迎えます。
ここで一旦終止符を打ちたいと思います。
ラスト5話、「通勤電車の詩」らしい何でもないお話をお楽しみに。

「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。