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メンエス嬢5年の私が社長になって夜を上がる物語

私は個人事業主として、ちょこちょこと事業を模索し、あれこれと手を出して色んな経験をしてきました。

何をやっても、複数掛け持ちしても、何事も80点くらいの出来栄えでこなせてしまって、どんな形でも上手く立ち回れたし、難なく生きてこれた。

でも、100点やそれ以上を取れる何かも100点を取りたいと打ち込める何かも何もなかった。
考えるだけじゃなくて、相当色んなことをやってみたけどそれでも手応えというか未来を感じなかった。というかやる気が出なかった。
ただ、そこにあるカタログを開いて、載っているものの中から良さそうなものを選んだだけの感覚だった。

会う度に職業がややってることが変わって、毎回自己紹介しなきゃいけないくらい日々変化してたし、日々フラフラしてた。

それが出来た理由、
出来る事業を模索しなければならなかった理由、

それは、見せ掛け上は何かの仕事をしながらも、
5年間ずっと本業はアダルトな仕事だったから。
メンズエステ、撮影モデル、アダルト系のファンクラブサイトetc。

最初はしょうがなく飛び込んだところからだったが、段々と楽になり、段々と好きになり、段々と誇りになり、段々とこの業界を良くしたいとか、先頭を走りたい、女の子もお客さんも楽しくwinwinな環境にしたいすら思うようになっていた。

なんだかんだ私が熱を持って取り組み続けられた唯一の仕事だったのかもしれない。

業界内やsns上で目立つようになると、
沢山の好条件な案件、オファーも貰うようになった。

人気な子、業界内ではトップクラスに美意識も高い子、内面もしっかりしてる業界では珍しい子と認知されるにつれて、仕事やお客さんの質、対応も良くなり、辛いことやトラブルは全くなくなって、楽に優越感を持って楽しく働くことも出来た。
一度慣れてしまったら、苦だと感じる感覚もなくなっていった。

ただ普通レベルの常識があって、前向きにポジティブに、仕事意識もそれなりに持っていたら特別になれる世界だった。

毎日綺麗だ、可愛いだ、指名だって言われて、慣れた一連の施術をしていたら、普通に月100万前後稼ぐのは当たり前で、
頑張って頑張って手に入れたというよりも、それが普通になっていた。

あんまり頑張らない月でも流石に70万の稼ぎは切らないだろうという感覚でもいる。

そこでもっと稼ぎたいとか良い生活したいとかはあまり思わなくなり、
私の考え事は専ら、この先どうしようということになった。今の普通を下げるのだけは嫌。

自分の若さや綺麗さで食いついてくれている自覚もあったし、若さや見た目以外の点でも他の人に劣らない、もっと出来るという自信が付いてきたのもあった。

このまま年をとって需要がなくなるまで全うするだけの人生では終われない。
ここまで個人の力でやってきたんだから、ただの嬢じゃない、自分にはもっと価値があるという自信。

接客、コミュニケーション、snsでのコツコツした発信、施術向上のための努力、沢山の高属性の大人と関わってきた経験、そんな人達と対等に関わるための自分磨き、野放しなフリーランスという環境でも自分と向き合うこと、普通の女の子が経験出来ないことにも沢山招待されてきたこと。

何だかんだ、この仕事をしていたからこそ、昔の自分より自信を持てるようになったことや磨かれたことが沢山あった。

純粋に感謝しているし、どんな仕事だって真面目に努力して、日々考えて向上させようとしていれば価値がある仕事なんだって信じてる。
他の仕事に対しても偏見とか上下意識とか持つのを絶対にやめたい。

もちろん皆んなに夜職をやってほしい訳じゃない。何となくとか、最初からずっと楽して稼げる仕事なんて無いことは本当に事実。
やらなくても済む人はやらない方が良い。
だけど、この業界に居る人は皆んな何かしら理由があって居る。

だから、私は何が出来るだろうと考えるようになったし、この業界にいたことや熱意を持てたことを汚点ではなく生かしたいと思った。

そこで私と他の子の課題。
・踏み込まなくても良くてもお金のために踏み込んでしまうこと(他の選択肢や知識不足)。
・一度業界に浸かり、それが普通になってしまうと中々上がれないこと(セカンドキャリアを切り拓けない)。

私自身は、引退するにしても、
今まで自分で自分の人生、生活を作ってここまでやってきたんだ、今後も自分が求める日々を自分の手で作っていきたい。

お金貯めてあとは細々と生きるとか、しょうがないという気持ちで嫌々会社員に戻るとか、結婚してやれることが無いという理由で専業主婦とかは絶対に嫌だ。

稼がないといけない状況から、自分なりに今まで這い上がって来たんだから。

でも、引退後の道も、新しく夜の世界に入って来ちゃう人も、“しょうがないから"、“それしかないから"という理由で選んでる人ばかりなのが現実だと思う。

だから、私がかっこいい女性代表として今後も道を切り拓きたい。
それが私なりの愛だと本気で思える。


元々ひょんなきっかけで創っていた私の会社がある。
色んな業種に手を付けてみたけど、どれも取ってつけたものばかりだった。

やりたいことがあって経営してるのではなく、夜から抜けるために、普通の業界でちゃんとカッコ良くやれてる人になるために、
何でも良いからって感じだったために、やる気もなくなり休眠させていた。

だけど、私が社長として立派になることで、
・どんな人でも自分で自分の道を切り拓けるって証明出来るのではないか
・どんな職業や過去からだって可能性は無限大だって伝えることも出来るのではないか
・困ってる人のセカンドキャリアを創出することや個人事業主として頑張ってる人の起業を支援することも出来るのではないか、と思った。

お金のためとか自分が夜

を上がるためとかではなく、本気でそんな人になりたい。

道を示せる人になりたい。
かっこいい女性になりたい。

昔、武道の先生が、道は未知であり身血であるって言っていたこともよく覚えている。

未知なことへも自分の身を挺して血が滲むようなことでも、嫌々ではなく、進んで叶えたいと思うことが見つかった気がした。

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