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思い出のショーケース

こんばんは。
少し自己紹介させてください。2010年に銀座7丁目でBARを開業した数寄屋橋サンボアの津田と申します。

サンボアは1918年、(大正7年)神戸の街に小さな「ミルクホール」が誕生しました。「岡西ミルクホール」といいます。その後、『サンボア』と改名し4年前に100周年を迎えました。

現在、系列店は京都3店舗(1店舗閉店中)、大阪8店舗、神戸1店舗、東京3店舗あります。それぞれが独立している暖簾分け制度で展開しているグループです。

さて。

僕の店にあるバックバー(お酒が並んでいる瓶棚)の
両サイドにショーケースがある。
このショーケースは僕が修行していた
『堂島サンボア』が昔、使用していたショーケース。

堂島サンボアには現在もショーケースがある。
僕の店にあるものとは別のもの。
堂島サンボアは昭和30年に改装していて
そのときまで使用していたのが
僕の店にあるショーケース。

どうして数寄屋橋サンボアに?

僕が堂島サンボアを卒業するときに譲り受けました。

このショーケースは長い間、
先代の自宅に保管されていた。
先代のマスターが亡くなった(2002年)ときに、
お通夜、告別式の手伝いして、
このショーケースの存在を知り、
あまりに魅力的だったので
現在のマスター(3代目)に「ください」と言ったら「こんなときにそんなこと言うな!」と一蹴。

それから7年後…  
暖簾を継ぎ、東京での勝負を決め
いざ!というときにマスターから、

「ショーケース持っていくか?」

それから約2年後に
数寄屋橋サンボアの物件が決まり、
設計してもらった方に

「この店はお酒を置けるスペースが少ないから
ショーケースは諦めた方がいい」


と言われたのですが…

「このショーケースは僕にとって絶対必要です。
このショーケースありきで設計をしてください」


と反対の押し切って置いた。

すっかりと馴染んでくれていて
僕の店に“品“を加えてくれている。
堂島サンボアには数々の従業員が働いていた。
その中でマスターは僕に、
先代のマスターも大事にしていた
ショーケースを譲ってくれました。

『しっかりと暖簾を守るんだぞ』

その想いを受け取り
堂島サンボアのショーケースは
しっかりと大阪から東京へと場所を変えて
数寄屋橋サンボアの店を守ってくれています。

素敵な夜をお過ごしください。

『 SUKIYABASHI SAMBOA (スキヤバシ サンボア)』
住所 / 東京都中央区銀座7-3-16 東五ビル 1階
(銀座駅から徒歩5分、新橋駅・有楽町駅から徒歩7分)
www.samboa.bar
電話番号 / 03-3572-5466
営業時間 / 15:00-24:00 土15:00-23:00
定休日 / 日、祝日
席数 / カウンター スタンディング 6名 テーブル 6席

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