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スタートアップで生きるには、キレイゴト耐性が必要?



大抵のベンチャーやスタートアップは「キレイゴト」「夢」を語ってできた組織であるから、
その「キレイゴト」や「夢」に毒されないことが最も大切なのではないか。


「社会をOOにする」「すべての人が、OOという選択肢を持てる」「OOという苦しみをゼロにする…」崇高なビジョンを語っているときがいちばん楽しい!
もう、自分たちのようなビジョンを持つ団体が存在するだけで、社会はどんどん良くなっていくような気がする。そうでしょ?

その反面、ビジョンはどれも、すぐに実現できるものではないように思う。
理想が高いから、自分の目の前にある現実とのギャップが大きすぎる。
言葉と行動が違う。ビジョンやパーパスはキレイゴトにしか聞こえない。実現できないなら言わないでほしい。

スタートアップってなんかカッコイイ。おしゃれなオフィスでスマートに仕事をして、裁量権も大きいんだよね。
革新的なアイデアを出すことがいちばん大切なんでしょ…企画書できました!
あれ、それ実行するの私なの!?営業も顧客対応も利害調整も…結局仕事っておんなじなのか(T. T)


ビジョンに毒されて、現状を観察するクールな目を失わないこと。
理想と現状とのギャップに絶望して、夢を語るホットな心を失わないこと。
そして、メディアが報じる"スマートなスタートアップ像”を横目に、泥臭く手を動かし続けること。

この3つが揃ってはじめて、スタートアップは呼吸でき、成長していくのではないか。


もちろん、ひとり3役をこなす必要はない。
他の役を担っているメンバーに敬意をもって、違う視点からのアイデアを歓迎し、フェアな立ち位置で関わる。
最終的には手を動かして形にしないと伝わらないから、泥臭くやる。




これまでお話ししてきた範囲では、
「ビジョン幻想」「現実への絶望」「スマート幻想」のどれかにハマってしまって苦しくなる、または仕事として進めることができなくなる人が多かった。

ひとりひとりが3極のどれかに寄りすぎると苦しくなるのももちろんだけれど、人はもともとどれかに寄っているものだから、
チーム全体として3つのバランスが取れていることが最も大切だと思った。

そして、創業者には「ビジョン」タイプが多いような気がするけれど、
「ビジョン」タイプが「現実」タイプに好かれるためには愛嬌が必須。。笑
言ってること時々めちゃくちゃだけど、この人と一緒に理想を叶えたいな〜と思ってもらえるかどうかが大切。

要は、まとめようとすると対話とリスペクト。
大切だけど技術も要るね。
The Art of Dialogue..(エーリッヒ・フロムの「愛するということ」の原題をもじって)


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