隔世の感

2024.05.09


きょうは、新しい本の執筆の依頼があって、詳細を聞きに神保町へ。神保町は、いい。古い本屋さんも大きい本屋さんも小さい本屋さんも我が物顔で堂々としていて、すがすがしい。古書店で物色している人たちの顔もいいし、外国人が多いのもなんかいい。ちょっと観光地に行ったみたいに高揚した。

……で、初めましてのかたと会うことになっていたのに、朝から名刺入れが見つからない。ずっと探したけれど、結局なくて、神保町のどこかで買おう、と思って、二十周年を機に新調した名刺だけを持って出た。

神保町に着いて、大きめの本屋さんとか割と文房具までは置いてたりするから、いくつか回ったけど、なんかギリギリ名刺入れはないんだね。もしかして、もうサラリーマンは名刺なんて持ち歩いてないんだろうか。
……で、洒落た画材屋さんみたいなところで、和紙で作られた名刺入れを発見して、値段を見たら2700円程度。むむ……。今後そんなに使わないであろう名刺入れに2700円は出せなかったよ……。
結局、ダイソーを見つけて探したら、名刺入れはなかったけれど「カードケース」みたいな、まあ、名刺入れと言い張れば、なんとか押し通せるかな、という物があってそれを購入して、事なきを得た。

神保町は、洒落た喫茶店も多いよね。きょう待ち合わせた喫茶店も落ち着いた素敵なお店だった。

行く前は「どういう企画だろうか? あまりお役に立てない気がするな……」と、ちょっと話だけでも聞いてみよう、というくらいのテンションで出向いたけれど、よくよく企画の内容を聞いてみると、それならばできそうかも、という内容だったので、前向きに検討する旨を伝えてお店を出た。

『いまから猫のはなしをします』(エムディエヌコーポレーション)のときもそうだけど、オファーで仕事の依頼が来るなんて、当初企画を持ち込んでは、断られて……みたいな時期からすると、ちょっと隔世の感がある。短歌ブームの恩恵、という感じがする。

それにしても、まだ新刊も発売直前なのに、次の本の話が進むなんて、まるで売れっ子のようだ。

作家のプロフと愛読書展

……で、打ち合わせの後、この「作家のプロフと愛読書展」を見に三省堂書店へ。

いろんな作家の愛読書が並ぶなか、密やかに書店員さんの選書に『いまから猫のはなしをします』を見つけて、うれしくなった。ありがとうございます。

きょう、ようやく『あかるい花束』(岡本真帆 ナナロク社)を三省堂で購入して、10,000分の1が我が家にあることになった。
それにしても2刷で10,000部とは、すばらしい。

そんなそんな。