非日常から非日常

2024.09.14


きょうも「万葉の湯」で目覚めた。
朝風呂に浸かったあと、10時前にチェックアウト。

きのう見つけたバインミー屋さん?の看板があった場所に向かう。看板しかないから、「これ、どこで売ってんの?」と思っていた。

その看板の民家が、ベトナム料理の食材屋さん兼バインミー屋さんだった。上の写真は、バインミーの他にブンやフォー、ビールが売っていそうな看板を掲げているけれど、実際は、バインミーと揚げ春巻きだけが売られているようだった。

店は開いてる、が、人がいない。
まあ、きょうは昼までに帰宅して、妻にお昼ご飯とカットスイカを買って帰ればいいのだから、別に急いでないのだ。とりあえず待ってみよう、と置いてあった椅子に座って待つこと10分、次のお客さんがやってきた。ベトナム人のおじさんで、多分常連さんなのだろう。「まだ?」と聞かれたので「みたいです」と答えると、スマホを取り出して、どこかにかけている。その後「もうちょっと待ってね」と言われた。なるほど、店主がどこかに外出していて、顔見知りのおじさんが店主に電話をかけて「もうお客さん並んでるよ」と教えてあげたらしい。
ほどなくして店主さん(もベトナム人)が現れる。
「おまたせしてすみません。すぐ作ります」と恐縮していたので「いやいや全然ゆっくりで大丈夫ですよ」と伝えた。
15分くらいして奥様らしいひと(もベトナム人)が現れて「本当におまたせしてすみません。パクチーと唐辛子はいかがいたしますか?」と聞かれたので「唐辛子は抜いて、パクチーは入れてください」と答える。

もう5分くらい後にレジ袋に入ったバインミーを持った奥様が「申し訳ありませんでした。熱いうちに食べてくださいね」と言いながら念願のバインミーを渡してくれた。

熱いうちに、か……。スーパーに寄って、妻のお昼ご飯を買って、家に帰ってから食べようかと思ったけれど、どこかで食ってしまおう、となって、自販機でジュースを買って、河原のベンチに行った。

見た目は普通。一緒に写っているカントリーマアムは、たぶんお待たせしてすみません、のお詫びマアム。いいね。

ひとくち頬ばってみる。
ああ、これは、美味い。めちゃくちゃベトナムのバインミーだ。フランスパン、どこから仕入れているんだろう。ちゃんと軽い。考えてみると、常連さんがベトナム人なんだから、そりゃベトナムのバインミーの味だよな。

これが秦野で食べられるのか……。最高だな。今度は揚げ春巻きも買ってみよう。

その後、ヤオコーに行き、妻の昼ご飯とカットスイカを買って、いったん帰宅した。

トークイベント

そう、なにを隠そう、きょうは鈴木晴香さんとのトークイベントなのだ。東京は田原町というところまで行かねばならない。ほんと、非日常から非日常って、なんかふわふわして、あまりピンときていなかった。

……とは言え、するべき準備を全部したつもりで、家を出た。

電車に乗ると、こんな車内広告が。
「4万部突破!」の文字列に、なんとなくやる気を削がれて、思わず写真まで撮ってしまった。いやー、すばらしいし、うらやましい。

集合時間の1時間前くらいに田原町で下車。いったん会場の「Readin'Writin' BOOK STORE」の場所を確認して、街をさまよい始める。「なんか、やたら仏壇ばっか売ってるな……」と思っていたらちゃんと「仏壇通り」という通りだった。そりゃ、仏壇ばっかり売ってるはずだ。

ちょうどいい喫茶店がなく、結局歩き回ってただ汗だくになっただけで、10分前くらいにお店に到着。店主の落合さん、雷鳥社の安在さん、本屋イトマイの鈴木さんとご挨拶。

ちなみにきょうは11196歩。東京はすごく暑かった。

吹き抜けの2階にスペースがあるすてきなお店。ほどなくしてお相手の鈴木晴香さんが到着。2階で、しばらく打ち合わせをして、徐々に参加者の方々も集まってきた。
直前にトークのレジュメを見た店主の落合さんから「こんなに詰め込めないよ。もっとテーマを絞ったほうがいいよ!」と言われたけれど、こんな直前に言われても……。まあ、なるようになるでしょう、とイベント開始。

鈴木さんの聞き方が上手で、ついつい口調がフランクになりすぎたことと、もう少し鈴木さんの話を引き出すべきだった、というのが反省点。
話題も割と行ったり来たりしてしまったけど、事前に準備していたことはだいたい言えた感じ。
何より短歌のことを、あんなにちゃんと人に話す機会があまりないので、おもしろかった。
鈴木さんとの短歌観の違いも、聞いている人にはよかったかも、とポジティブに捉えている。

ただ、トークイベントは直前まで集客が気になってしまうので、もういいかな……。

イベント後は、ご購入いただいた『また猫と 猫の挽歌集』にサインをしながら、みなさんの感想などを聞きながら。

ご参加いただいたみなさん、鈴木晴香さん、Readin'Writin' BOOK STOREさま、雷鳥社さま、配信していただいたスタッフさま、本当に、ありがとうございました!

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仁尾智(におさとる)
そんなそんな。