見出し画像

2023 今年の初仕事✨Salon de Verde

仕事始めは4日です。
私は婦人服の販売の仕事をしています。
それとは別の、私のライフワークとしているお仕事のお話です。

昨年、ここnoteで私の長年の夢だったライフワークの話を書きました。
賛同、共感をたくさんいただき、実際に試してみたいというnote仲間の皆さんからのオファーをいただき、これまでオンラインや対面でセッションをさせていただきました。本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。

オファーの内容は様々です。
*ワインの選び方、飲み方(対面)
*香りの使い方(対面)
*自分のサイズに合った洋服の選び方、買い方(オンライン)
*チャクラ診断(テキスト)
*対話を楽しみたい(オンライン)
*ファッション講座(オンライン)
*メイク講座(オンライン)
*買い物同行
などなど。

まぁ早い話が、その人の知りたいこと、手伝ってほしいことに応える「パーソナル何でも屋」と言った方がいいかもしれません。私はそのスタイルがとても気に入っています。やってみたいと思ったことは一つの技術に特化したことではなくて、クライアントそれぞれが望むことを叶えたい。今の私にできることはなんだろう?と考えた末に始めたことなので、私にできることなら何でもやります!という姿勢と意気込みで一件一件取り組んでいます。因みにわたしの職務経験は接客販売業がメインです。洋服の販売が一番長く、化粧品会社では美容部員、マーケティング、販売員の販促指導などをしていました。

昨日、今年初の仕事としてお買い物同行のオファーをいただきました。今回が二度目のクライアントさんで、オンラインで家庭教師の仕事をされているJOYさんです。
前回は去年の8月にオンラインによるファッション講座をしたことのある方でした。ご縁に感謝しきりです。そしてご満足いただけたからこそのリピートに重ねて感謝いたします。


JOYさんがお正月休みで東京に帰省されているこの期間中に、婚活用のプロフィール写真を撮影されることになり、急遽撮影用の洋服が必要とのことでした。
体型に悩みがあり、実店舗ではなかなかうまく見つけられず、だいたい普段は妥協してネットを利用されているのだそう。通販での買い物に満足しているかと聞いたところ、「元々自分に合うものが見つかるとは思っていない」という返答。それでも必要なものを揃えるために、仕方なく利用しているとのこと。なんということでしょう。その言葉には絶望すら感じます。これはなんとしてもご満足いただく仕事をしなければと気合が入ります。

一年の仕事始めとして自分の勤めている仕事より先に始められたこと、オファーは年末ギリギリの大晦日だったこと、お買い物の目的がクライアントにとって非常に重要案件だったことなど、私にとってはとてもエキサイティングで、そのDMを頂いたときのワクワク感といったら!
「よっしゃ!2023年の初仕事、絶対成功させてやる!」と決意を新たにしました。

実際にお目にかかったのは今回初めてでしたが、これまでのJOYさんのお買い物に対する苦手意識や失敗の経験を踏まえ、二人で一つの目的に向かって、手を繋いで挑んでゆくという感じでした。

お買い物同行は私にとってはお二人目のクライアントさんでしたが、前回のクライアントさんとはまったく違った感覚でした。買い物の仕方がわからない、何が自分に合うのかがわからないという部分は同じですが、前回は100%私にお任せで、身を委ねるように私のセレクトを受け入れるという流れでした。その理由はその方が「自分では選べないから」というよりは「プロに任せることをしてみたい。自分を変えてみたい」という目的があったからです。しかし今回は違いました。

待ち合わせの時間より30分ほど早く現場(今回はアトレ恵比寿)に行き、前もって目をつけておいた数件の店舗に下見に行き、JOYさんの今回の目的に合いそうなものを数点セレクトしておきました。

ここでアパレル業界で培ったバイヤーとしての鼻(本来は“目“と言った方が真理なのでしょうが、私の場合は“鼻“という方がしっくりくるので。まさに嗅ぎつけるという感覚)を利かせます。これは感覚的なことなので言語化するのは難しいのですが、私はものすごい速さで洋服の特徴を把握することができます。一つの服にかける時間は1秒です。ささささーーーーーーっと流していきます。すると「私私!ここにいるよ!みてみて!」と探しているものが向こうから発信してくるのです。選別というより“見つける“作業です。「あぁ、ここにいたのね」という感じ。色とデザインでピピピ!っときたら、一応サイズ表示を確認します。「F」だと一安心。フリーサイズということです。気にされていたバストサイズを確認するために親指と人差し指を思いっきり広げて何個分かを調べます。よし、これはいける。

限られた時間内に数件を同時に回るためには、駅ビルやファッションビルなどの複合施設が便利です。試着を繰り返したり要検討(試着後に断る)をしやすかったり、気軽に買い物できるのは断然こういった場所です。選択肢を広げるという目的がある反面、あまりにも種類が多すぎると迷路にハマる恐れもあります。なのでなんでもアリの百貨店や巨大ショッピングモールよりも、複合でありながらもその場所独自のある一定のコンセプト(対象年齢や価格やシチュエーションがある程度絞られている)があるファッションビルは使いやすいです。その場所に行くことで、すでに一つのセレクトを終えている状態になります。日頃から自分の目的に合う場所を知っておくことはいいお買い物ができる条件の一つです。

今回の買い物の目的を共有し、クライアントさんのウイークポイント把握した上で、私が提案する色やデザインを実際の商品を見ながら伝えて行きます。
「この色は似合う」
「この襟開きは綺麗に見える」
「この素材はスッキリ見える」
「これは春まで使える」(市場は冬服のセールが始まったところ)
「洗濯が簡単」
「この色は万能選手」
「顔色がよく見えるからオンラインには有利」
「このアイテムはオン、オフ両方に使える」
「これがあるとコーディネートの幅が広がる」
などなど、ファッションの基礎知識を入れながら目についたものを説明していきます。
私が選ぶだけでなく、JOYさんにも着てみたいもの、気になるものがあったらその都度教えていただきます。趣味を把握しながら、目的のものとの兼ね合いを探していきます。

ご本人が気になるものと、前もって私がセレクトしたものを次々に試着していただきます。フィッティングルームから少し不安げに出てこられる表情は「似合うのかな?」という半信半疑なお顔。とても可愛いのだけれど、気になる部分をカバーできていない場合は要検討。「欲しい」と「もしかしたら着ないかもしれない」のせめぎ合いです。

JOYさんが最初に気に入ったものは、とても綺麗な発色のピンク系のブラウスでした。フワッとしたシルエットで丈は短め。袖にたっぷりとしたボリュームがありとても可愛いデザインで着映え効果はバッチリです。しかし、実際に試着してみるとバストラインの切り替えから下に入ったギャザーが、気になるバストの大きさをさらに強調することがわかりました。特に横から見た時のシルエットに二人で唸ってしまいました。
ハッキリ言ってこれは真正面からのオンラインでの場面か、またはデコルテから上の写真のみに効果的なアイテムだと言えます。この試着を機に、気にしているところをうまくカバーするのが今回の重要な課題であると再認識しました。

とても気に入った色とデザイン、しかしそのディテールがウイークポイントを強調しているといった場合、大抵それは「箪笥の肥やし」になる恐れがあります。愛でるだけの洋服をクローゼットに保管する余裕はない場合はやめた方がいい。ここで却下した決断が、後々の運命の出会いへと繋がるのです。

運命の出会いは数件巡った後の、フロアを変えての巡回の途中でした。そのお店を入り口から見たところ、モノトーンのモードな雰囲気が漂います。一瞬ここは違うかな?と思いましたが貪欲に挑みます。

表からの第一印象で “?” と思ってもその中にはお宝が眠っていることはよくあることです。目的が違っても、自分のアンテナを信じて“オシャレだな” “イイモノを置いてあるな”と感じたら躊躇なく入ってみることです。

そこで見つけました。これは目的と趣味と希望が完全に一致した珍しいパターンでした。「こんなの着たことない」と「着てみたい」と「可愛い」と「欲しい」と「着映えするね」がその一着に全て揃っていました。

早速試着してみます。フィッティングのドアを開けた瞬間、彼女の笑顔で決定しました。めちゃくちゃ可愛い。似合っている。デザインが活きている。気になる部分を完全にカバーできている。全て合格点です。今回一番の即決アイテムでした。
何より、彼女の「このブラウスを着たい!」という嬉しさとワクワクが一番の決定理由でした。“上がる洋服“にやっと出会えた瞬間でした。

結局、その後に買い足したものは、最初に私が前もってセレクトしていたオレンジ色のニット(オンラインの時明るく綺麗に見える)と、柔らかな素材のプリーツスカート(これは目をつけていたベージュではなく、色違いのテラコッタカラーにしました。最初に購入を決定したベージュのブラウスに合わせるためです。セレクトする時にデザインとカラーだけでなくその色違いも頭に入れておいて、最初に決定したものとのコーディネートをアップデートしていくと、するすると紐解くように繋がっていきます)も購入されました。そして今回のコーディネートに合わせてゴールドのチェーンタイプのネックレスも見つけました。

さて、コスチュームが決まったので次の目的に移りましょう。
今回お買い物をしたファッションビルの中で上のフロアに移動し、コスメを探します。ここでもたくさんのメーカーのものが一度に見れるのでセレクトがスムーズです。

予算に合わせて先ほど選んだ服に合うカラーのアイシャドウを選び、実際に肌に乗せてみます。多色パレットの使い方が難しいとおっしゃるので、わかりやすく手順を説明しながら瞼に色を重ねていきます。そしてチークやハイライトの効果的な入れ方を実践していきます。

アイブロウ(眉)の描き方も全体のバランスを見ながら少し変えてみます。実は眉は顔のパーツの中で一番印象が変わる部分です。今回は生き生きとした若々しさを出したかったので、太さを出し、緩やかなカーブを描きました。
リップカラーは透明感のあるオレンジレッドをセレクトしました。アイシャドウや服との相性を考えて、そして彼女の肌の色にしっくりと馴染む健康的な色です。メイクを終えた彼女の顔はキラキラと、そして生き生きと輝いていました。


全ての工程は予定していた2時間ぴったりに仕上がりました。
今回はクライアントであるJOYさんの「似合うもの、着たい服探し」の探究心と貪欲な追求が功を奏しました。本当に欲しいと思う服に出会えるまで諦めない、妥協は一切なしの気合いがいい結果につながったと思います。

お買い物同行の後にJOYさんがあげて下さったツイートからも、その満足度を感じることができて、私自身も大満足の仕事ができました。本当にありがとうございました。

*この記事内容及びTwitterの引用はクライアントであるJOYさんの了解を得て記述、掲載しております。

Salon de Verdeではオンラインまたは対面でのセッションを承っております。
内容や時間や料金など、ご質問あればTwitterのDMまたはコメント欄までお願いいたします。

#パーソナルコーディネート #ライフワーク #ファッション #メイク #仕事


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?