見出し画像

ウイークポイントをチャームポイントに変える人

今朝、仕事に向かう駅のホームでスマホを見ながら電車を待っていると、一人の女性が私の前を横切った。

20代の半ばあたりかな?スレンダーな肢体にショートカットがスッキリとした印象。私は彼女が通りすぎたあとちょっとした違和感を感じてその後ろ姿に目が行った。

生まれたときからなのかもしれないし、病気や事故による後遺症なのかもしれない。彼女は少しだけ内股でピョコンピョコンと跳ねるように歩く。

しかしその歩き方は、多分着るものによっては十分隠すことが可能なほどのわずかな違和感だった。なのになぜスマホに目を落としていた私がふと気になって視線を上げたかというと、彼女の履いていたスカートが彼女の特徴的な歩き方に合わせてフワンフワンと大きく揺れたのが視界に入ったからだった。

白地にピンクの花柄のそれは、膝下ギリギリの丈で裾にたっぷりとしたフレアが入っている。歩くと膝に当たったフレアの布地が軽やかに跳ねて、まるでダンスをしているかのように楽しげにピョンピョンと舞っている。

その様子がなんともチャーミングで目が釘付けになった。もしも歩き方を気にしていたら選ばないであろうデザインだ。例えばなるべく目立たないようなダークな色目で脚全体を隠すようなロングスカートやワイドパンツならきっと私は彼女の歩き方の違和感に気がつかなかったと思う。

ウイークポイントはその事を自分がどう捉えているかによってチャームポイントに変換できるのだと知った。思い込みというのは自分勝手な概念を他人にも押し付けている可能性がある。私はその事に気付かせてもらえて目から鱗が落ちたような感覚を味わった。

軽やかに揺れるスカートをキュートに着こなす彼女に、後ろから心の中で「とっても素敵ですね」と声をかけた。そしていつまでもその可愛く踊るスカートに見とれていた。

#ウイークポイント #チャームポイント #ファッション #おしゃれ #思い込み #目から鱗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?