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パーソナルコーディネート/お買い物同行レポート(majenta-hikariさん)

今日は2回目のオファーをいただいたmagenta-hikariさんとお嬢さんのお二人のパーソナルコーディネートをさせていただきました。

hikariさんはアメリカ在住で、この度お嬢さんの大学生活の準備のために一時帰国されたタイミングでのご依頼でした。私とhikariさんとはここnoteで知り合って以来仲良くさせていただいています。一昨年の11月に帰国された時に初めてお目にかかりました。その時、私の仕事がアパレルだったこともあり、ぜひ買い物に付き合って欲しいと言われて、喜んでお受けしたのです。その時は私のhikariさんに対するイメージで洋服を選び、試着室にどんどん持ち込んで次々にフィッティングしてもらってとても楽しかったのを覚えています。hikariさんは、私が勝手に選んだ、それまで全く着たことがないタイプの洋服に、最初は戸惑っておられましたが、いざ試着してみると思った以上に似合っておられたので速攻で購入が決まりました。

今回は改めて、お仕事としてオファーをくださいました。そしてお嬢さんがご一緒です。hikariさんによく似ていらっしゃいますがタイプは全く違います。そしてとてもスレンダーで一目見てこれは大変かもしれない、と思いました。サイズがないかもしれない。そして巷はオーバーサイズ流行りです。ただでさえ華奢な肩幅に今時のドロップしたショルダーは無理だろうと思いました。ジャストサイズで彼女に似合うものとは?これはなかなか難しそうです。

hikariさんに似合いそうなお店はすぐに見つかりました。シンプルで品がよく、適度な流行を取り入れたブランドで、仕事にもプライベートにも使えそうなものがたくさんあります。最初に選んだのは細いボウタイがついたプリーツ加工の白いブラウスです。ふわりとした柔らかな素材で動きが出て軽やかです。少し甘めのブラウスに合わせるのはシャープな雰囲気のボトムがいいと思いました。選んだのはセンタープレスのテーパードライン(後ろのウエストがゴム仕様でお尻周りがゆったりしており、裾に向かって細くなっている。ハリのあるコットン素材で体のラインが出ない。センタープレスがスッキリとした直線的な脚のラインを作り、ヒップや太ももが気になる方に向いています)のカラーパンツにしました。濃いブルーは今年の夏の流行色です。鮮やかなブルーのボトムは白いトップスとのコントラストを楽しめそうです。

フィッティングルームで着替えて出てきたhikariさんが最初に口にされた言葉は私の予想とは違っていました。気に入るか否かの問題よりも最初に出た言葉は、「なんで触ってないのにわかるんですか!?」でした。何を仰っているのか一瞬わかりませんでしたが、どうやらサイズがぴったりだったようです。ブラウスは7号、パンツは9号を着ていただきました。hikariさんはいつも、パンツを試着するたび、「あぁ、またダメだった…」と落胆されているとのことでした。いけるかな?と思ってはいてみてもいつも太ももがキツくて無理だそうです。今回のパンツはサイズ感はもとより、そのパターンがhikariさんの体に合っていたのです。同じサイズでもデザインやパターンや素材によって、はき心地は全く違います。自分に合うデザインのパターンの特徴を分かっていると失敗がありません。本来、hikariさんは7号でも入る体型だと思いましたが、年齢や肉のつきかたを考慮し、このパンツの素材感では9号の方がいいと判断しました。ストレッチがほとんど効いていない、細身のシルエットでハリのある素材感は、ぴったりのサイズでは動いた時にきつく感じます。ワンサイズ上げることでゆったりと無理なくはくことができるのです。

もうひとパターンの提案で、スモーキーピンクが大人可愛い、ボリューミーなロングスカートと首元からギャザーの入った白いブラウスを着ていただきました。これは上下とも7号サイズでピッタリだったのですがやはり座った時や食後にウエストが少々きつく感じるかもしれません。しかしこのスカートに関しては9号サイズはお勧めしませんでした。着心地は楽になりますがウエストにギャザーの入ったロングスカートはワンサイズ上げるとhikariさんにはボリュームが出過ぎてしまうのです。なのでこれは却下です。

代わりにご提案したのは多色使いの大胆な柄のアコーディオンプリーツのロングスカートです。裾のラインの両サイドが長くなっており、かなりインパクトのあるデザインで、これは絶対着映えすると確信しました。hikariさんの清楚な雰囲気でこそ着ていただきたいし、こういったプリントのスカートは案外合わせやすく、季節も問わずに着回しが効く優れものなのです。春夏はシンプルなTシャツやブラウスで、秋冬はレギンスやタイツ、ブーツを合わせ、トップスにボリュームのあるニットを合わせたり、多色使いの中の一色を選んでロングカーディガンやロングシャツを羽織って(その場合のインナーは無地のハイネックなど)プリントの見える分量を調節することでグッと落ち着いた大人の着こなしになります。

「自分では絶対に選ばない」と言いながら、試着された姿は堂々として見惚れてしまいます。すでに自分のものにしておられました。決まりです。

このプリントスカートにはお店が提案しているふんわりとしたシルエットのトップスではなく、タイトでシンプルなものの方がhikariさんにはお似合いになるなと思いました。なのでトップスは別のお店で選ぶことにしました。 結局そこではパンツのコーディネートの上下2点と、プリントスカートの合計3点を決定し、ご購入に至りました。プリントスカートのトップスには、この後行ったお店で見つけた、白のシンプルなハイネックのフレンチスリーブのサマーニットを合わせました。上半身をコンパクトなシルエットですっきりとさせることによってボリューミィなプリントスカートがいっそう映える夏のコーディネートの完成です。hikariさんの持つ知的で柔らかなイメージにマッチし、即購入決定しました。

お嬢さんの服を探しに回っていると、いい香りが漂ってきました。普段、私も愛用しているボディーケアブランドです。hikariさんから香りのセレクトも依頼されていたのですが、私的にはどうもピンとくる香水が思い浮かばずどうしようかと悩んでいましたが、ここのならばとご提案しました。ボディーローション、ボディークリームを重ね付けしたり、違う香りのシマーオイル(キラキラとした繊細なグリッターが入っていて上品な輝きを肌に与える)と混ぜ合わせて使うこともできます。新商品のグリーンティーブレンドの爽やかな香りがhikariさんのイメージにピッタリきて、テスターで試していただくととても気に入ってもらえました。決まりです。

続いてお嬢さんの洋服を選びます。聡明な中に人懐っこいキュートな可愛らしさが際立つ彼女のために作られたような、フリルが可愛い白いチュニックブラウスが見つかって、ご試着されるとサイズもぴったりで即決。これには手持ちのスキニーデニムを合わせていただくことにしました。甘さの中にも溌剌とした若さとカジュアルな雰囲気を出す着こなしがお嬢さんにはお似合いだと思いました。

洋服と香りが決まったので、次はメイク用品です。ハイブランドのものではなく、気軽に試せる普段使いのものをとオーダーされたのでドラッグストアへ。いわゆるプチプラコスメは奥が深いのです。1000〜2000円でも優秀なものはたくさんあります。

まずはお嬢さんの肌に合うBBクリームを選びます。カバー力は必要ない美しい肌を持っていらっしゃるので、ファンデーションではなく、日焼け止めを兼ねたBBで十分です。今年のアイカラーの傾向はやや落ち着いたモーブピンク系やナチュラルなベージュブラウン系です。hikariさんには前回の時に購入されたブラウンベージュの基本カラーにプラスしていただきたいピンク系の濃淡の4色セットと、自然な色合いの3色セットのアイブロウを選びました。お嬢さんには新色のブラウンピンクの4色セットのアイカラー、それに合わせてアイブロウカラー(補足する必要が全くない美しい眉をお持ちなので、アイカラーに合うように少し柔らかな色味をプラスする程度のチップタイプ)、チークとハイライトがセットになったレッド系のナチュラルなフェイスカラー、マスクをしていても使える、落ちにくく滲まないリップカラーをお選びしました。使い方はランチの後で場所を変え、実際にメイクしながら一つずつ説明し、お二人とも美しくバージョンアップされて大変喜ばれました。(お買い物の後にご一緒にランチをしたのですが、レストランに入る前にお二人が「着替えたい」ということで、早速購入した服にチェンジして食事に行きました。とても晴れやかな表情のお二人を見て、今回の仕事は大成功だったと自負した次第です。とても嬉しい瞬間でした。)


パーソナルコーディネートは一人一人の個性と向き合う仕事です。骨格診断やカラーチャート診断では、本当にその人に合うコーディネートや着こなしに正解の答えを出すことは難しいと思っています。それはなぜかというと、誰一人として同じ人間はいないのと同じように、肌の色や身長体重や骨格を元に、AIが出す答えにピタリと当てはめるようなチョイスは、本当にその人自身の個性に合っているとは言い切れないと思うからです。その人が醸し出す雰囲気、話し方、仕草、言葉遣い、考え方、生き方。それは人間の数だけバリエーションがあることです。それを総合的に見て、本当にその人に合ったものを探し出すことが必要だと思っています。コンピューターでは測りきれないもの。そこにこそ、その人の個性があり、見出す必要な要素があるのです。

人と向き合う仕事を長年してきたからこそできることがあります。それは人を笑顔にすることであればとても嬉しく思います。「あなたに選んでもらってよかった」と言っていただける仕事がしたい。私のライフワークとして、これからも続けていこうと思っています。

hikariさん、今回はご要望にお答えすることができてとても嬉しく思います。ますます美しく、hikariさんの個性を発揮されることを願っています。ありがとうございました。


*パーソナルコーディネートのご依頼はツイッターDM(@verde88988252)まで。時間、料金などご相談に応じます。どうぞ宜しくお願いいたします。

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