見出し画像

統合失調症とわたし ⑭

身体の強張り、と聞いて皆様は何を想像されるでしょうか。このnoteを書いていてふと思いまして。

私はもうこの症状は日常茶飯事なので強張り、と書けば分かるだろうと思っていたのですが、詳しく説明すると。

身体にずっと、力が入っているような。例えば緊張すると身体って全身に力が入って強張りますよね。それがずっと続いているような感じです。この症状は、ある程度は薬でなんとかなりますがそれでも、何十年経った今でも私はこの症状に悩まされています。

常に身体に力が入っていると、とても疲れるんです。身体中が緊張している状態が起きている間ずっと続くわけで、この症状は統合失調症の中でも特につらい症状の一つです。

そして前回からの続きを書きます。

H先生が身体の強張りを解く方法を教えてくれるという場所を紹介してくれました。高速道路に乗って、車で一時間くらいのところでしょうか。そこは病院の名前でもなく、…そうですね、便宜上A病院としておきます。

A病院では、薬の処方は一切ありませんでした。まず、結構なお年を召した先生と一緒に、整体…といえば分かりやすいでしょうか。整体みたいなことをしました。

どうやったら身体の力を上手く抜くことが出来るのか。それを教えてもらいに通っていたのですがどうにも私は男性が苦手でして、その先生と個室に二人っきりという状況が苦痛でたまりませんでした。たとえ相手が先生でも、私にはきつかったです。

整体をした後は、リラックスをさせるためなのか顔を撫ぜてもらいました。毎回それは行われ、なんのためにしてるのかさえ分からず、人との触れ合いが苦手な私はその気持ちを抑え込んでとにかく四週間に一回程度の期間で7~8ヵ月程度、通いました。

H先生の紹介は無駄なものが多かったような気がしますが、身体の力の抜き方を教わったこのA病院だけは、無駄ではなかったような気がします。

というのも、教えてもらった方法で自分の身体が強張っているのが自分自身で気づくことが出来るようになったし、自分で力を抜くことが出来るようにもなりました。唯一、この病院だけは実りがあったような気がします。

しかし、三つの病院をはしごしてそれでも病気は良くならず、こういったA病院のような進歩はあっても直接病気には関係がなく、私はだんだんと『生きる』ということに関して疑問を感じ始めていました。

『生きていて、この先もずっとこうなのだろうか』

そんな疑問が頭を擡げ始めた頃くらいから、私の食欲は減退の一途を辿り、メロンくらいしか食べなくなりました。

当然、体重も落ちてきて私の身長は158cmなのですが、体重はあの頃…一番痩せていたころは40㌔あるかないかくらいまで落ち込み、三か月に一度くらいのペース、一年で春夏秋冬、吐き下しの風邪を患うようになり、病気の改善も見られない、という苦しさと酷い風邪をひいては寝込んでばかりの苦しさに、生きることに激しい苦痛を見出すようになりました。

一体『生きている』とはなんだろう。これが『生きる』ということなのなら、私は生きることを放棄したい。

死んでしまいたい。

これ以上、この苦しみが続くのなら、死んでしまった方が楽に違いない。

そんな考えが芽生えたのはいつくらいだったでしょうか。

その間にも、A病院の先生から突然「東北の方に仕事の依頼で行くことになったから」と診察を断られ、その代わりにと中国整体みたいなところに行ってみたり、違う精神科のお医者さんに掛かってみたり、生きるためにいろいろなことをしました。

そう、違う精神科の医師の話ですが、精神を病んで困って病院を訪れるのだから、患者にも分かるような説明を、というのが患者である私の一意見です。

というのも、ある精神科を受診したのですが、その頃私はすっかりと薬に不信感を抱いておりまして、というのもH先生の処方する薬を飲んでも症状が改善されないからです。

なので、名前は忘れましたがその時新しく設立された精神科の医師に受診して「薬は飲みたくありません」そう言いました。すると、その医師は全くお手上げといった顔を見せ、「じゃあウチには来ないでね」とそういう口調で診察券も作ってもらえず追い出されました。

今から思えば、というか今なら分かるのですがこの病気には薬しか対処のしようがない。寧ろ、薬しか効かない。そういうことを知っていて、分かっている医師なのだとしたら、ハッキリ言って欲しかったです。「この病気は薬でしか症状を抑えられませんよ」と。そんなことすら教えてもらえずいきなり門前払いを食って、なにがなんだか分かりませんでした。そういうことを患者に伝えるのも充分、医師の仕事だと思うのですが…。

そういったことや、ある医師などは「あまり薬に頼りたくない」そう言ったらこれも今だから分かることなのですが、弱い薬を大量に飲むよりも強い薬を一錠なり、二錠なり処方してくれればコトは済むのですが、当てつけとばかりにその頃飲んでいた薬を倍以上処方して、高い金額を払わされたことがあります。その後、その医師は患者にセクハラしたとかで警察に捕まった医師なんですけれどね。ロクなもんじゃない。

いろいろな病院を渡り歩いていたころから、リストカットも激しさを増し、毎日のように腕を切り刻んで、泣いて苦しんでました。コンビニの駐車場で切ったり、人気のないような場所まで車で行って、そこで切ったり。

今から思うと意味不明なことしかしていないのですが、当時は必死でした。必死に生きようとして…失敗してしまった。

そういった出来事を重ね、病院やらとにかくいろいろなところを渡り歩いて結果、私の出した答えは。

『死』

でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?