日本最大の夢分析のサイト!そのやり方とは?

こんにちは、医療系心理学のチャンネルへようこそ。
スイスの精神科医、C.G.ユングやその弟子のM.L.フォンフランツは、長年の臨床経験のなかで多くのクライアントを助けていました。
そしてそのカウンセリングに、夢分析の技術を取り入れることで、多くの実績を持っています。
夢を読み解いていく作業は、心を痛めているクライアントではなくても、すべての人々の自己洞察に役立ちます。
あなたは自分自身のことを、どのくらい知ってますでしょうか?
今日は、こちらのフローチャートと心の図を使って、夢分析のやり方を紹介します。
この動画が、視聴者さまの自己洞察のお手伝いとなれば、うれしく思います。

〜夢分析の流れ(フローチャート)〜
ステップ1)夢を書き留める
ステップ2)連想を広げる
ステップ3)象徴辞典を参考にする
ステップ4)神話や昔話の分析を参考にする
ステップ5)補償作用を考える
ステップ6)私生活での心境と見比べてみる
ステップ7)過去の夢との関連性を探ってみる

その前に、軽く自己紹介を…
このchのアップ主は、いまから17年ほど前(2007年)に「夢と解釈のサイト」をオープンしてから、お客さまとの夢解釈のやり取りを行ってきました。
その依頼数は、1300件以上となり、お客さまから数多くの声が寄せられてきました。

そのなかには「心理学の本をたくさん読んだけど、夢の意味が分かるようにはならなかった」と言う人もいます。
ですが、この動画を最後までご視聴を頂ければ、いちばん基本的な部分での夢分析なら、どなたでも、できるようになるように、動画を作ったつもりですので、最後までご視聴いただければと思います。

より心理学的に、夢の意味を解釈するために、まず大前提として、
「夢は、無意識というご本人にも気ずいていない心の働きと関係していて、夢はいつも、その人の何らかの側面を補って、バランスの良い状態を保とうと試みている」
と考えます。

夢は、人間の身体が持っている多くの生理的な働きのなかの一つです。
わたし達の身体には、たくさんの生理的な働きがあります。

なぜ、暑い日には汗をかき、寒い日には震えることがあるのでしょうか?
汗は、暑くなりすぎた体を冷やすための試みであり、震えは、冷えすぎている体温を上げて、体温を一定に保とうとするための試みです。
涙は?
目を潤し、異物を外に出して、目を保護するための試みです。
くしゃみは?
空気中のウイルスや雑菌の侵入を防ぐための試みです。
このように、わたし達の身体に備わっているあらゆる生理的な働きの目的は、体のバランスを、できるだけ良い状態に整えようとする試みにある、と言うことができます。
そして、眠っているときに見ている夢も、これら多くの生理的な働きのなかの一つですので、夢にも、なにかしらのバランスを整えようとする試みがある、と考えたほうが自然です。

ユング先生の偉大な功績は、
「わたし達の無意識や夢には、その人に欠けている側面を補って、心のバランスを保とうとする働きがある」
ということを発見したことだと、このchでは考えています。

例えば、「私もかっこいい彼氏がほしい、あのリア充がうらやましい」と言う女性がいたとします。
医療系の心理学では、「この女性はいま、欠けている男性的な性格の側面を埋め合わせて、不安定な心のバランスを一定に保ちたいという本能が機能しているので、リア充がうらやましく思えるのでしょう」
と考えます。
これを「アニムスの元型的な働きの活性化」と言ったりします。

(また、かわいいアイドルのヲタ活をしている男性がいたとします。
これは、
「その男性は、自分のなかで欠けている女性的側面を埋め合わせて、不安定な心のバランスを一定に保ちたい人」
と言うことができます。
このことを「アニマの元型的な働きの活性化」と言ったりします。)

また、例えば、あなたがもし、サハラ砂漠で遭難しているときに、オアシスで水浴びをしている夢を見たとします。
この場合、フロイト派の解釈では、「喉の渇きを潤したいという願望の充足だ」と解釈されますが、ユング派では、「心のバランスを保つための補償作用だ」と解釈されます。
砂漠で遭難して脱水状態となってしまい、水のことばかり考えていて、意識が極端にかたよった状態におちいると、心が壊れてしまうかもしれません。
なので水浴びをしている夢を見ることで、心が壊れないようにバランスをはかり、精神の健全さを一定に保とうとする、という無意識の働きが生じていると解釈されます。

夢の主な目的は、その人の、欠けている側面を補って、心のバランスを一定に保つ試みにある、と考えて、夢を分析するのがユング心理学と言えます。
なぜなら夢も、多くの生理的な働きの一つだからです。

また、例えばイチゼロシステムのゆうさんは、幼い頃に、追いかけられた夢を見たと言います。
基本的に、夢の中で背後から追いかけられたり、逃げ回る夢は、影の接近と解釈されます。
ユング先生のいう影、あるいはシャドウとは、パソコンやスマホで言うと、もう古くて使わなくなり、どこにあるのかすら不明となっていて、すっかり忘れているデータやアプリケーションとよく似ています。
影は、その人にとって、未だに人格に統合されていない、未分化で、あまり発達していない無意識の暗い性格の要素のことです。

つまり、追いかけられる夢もまた、その人にとって欠けている性格の要素の接近であり、心の全体性のバランスを整えようと試みている夢であると解釈されます。

そして最近では、広く世間一般的に「夢は記憶の整理と定着」というのが定説のようになっています。
これについては、また日を改めて詳しく解説させていただきます。

さて、それでは具体的に夢を解釈してみましょう。
こちらは、そのために必要なフローチャートです。

■夢分析の流れ(フローチャート)

ステップ1)目を覚ましたら夢を書き留める

覚えていないところを無理に思い出そうとせずに、はっきりと覚えているところだけを正確に書きとめます。
夢に出てきた物事の印象、人が着ていた洋服や色合い、右にはなにがあり、左ではなにが起こっていたのか?できるだけ具体的に、こまかく書きます。
(また「確か、なにかしていて思い出せそうだけど…」という部分は「なにかしたけど忘れた」とそのまま書いて、あやふやなところはバッサリと切り捨てることも大切です。)

ステップ2)連想を広げる

連想とは、ユング心理学の夢分析に特徴的な技法で、ひとつのイメージをどんどん膨らませていく作業のことです。
それは心の背景を聞くことであり、その人の個人的な夢の文脈を汲み取るために必要な手続きです。
例えば、夢に「田舎」が出てきた場合、連想を広げる作業をすると、ある人は、「自然」と答えて、さらに広げていくと、「安らぎ」「祖母」「団欒」「昆虫採集」となるかもしれません。
これについて、ユング先生は、このように言ってます。
「ある人が質素な農夫の家を夢に見たとしましょう。そこで質素な農夫の家がその人にとって、何を意味しているのでしょうか。どうすれば分かるのでしょうか。質素な農夫の家というものが、一般的に言って、彼にどんな意味があるのでしょうか。もちろんわかりません。ですから、「あなたにはそれがどんなふうに思えるのですか?」と尋ねます。言いかえれば、それは心の背景を聞くことであり、つまり「質素な農夫の家」という言葉が心に留められている精神的な文脈が何であるか?ということなのです。たとえば、ある人は「水」と言います。ある人にこの検査用語ないしは類以語に反応を求めると、「緑」と言い、別の人は「H2O」と言い、まったく違います。また他の人は「水銀」とか「自殺」とか言います。それぞれの場合、その言葉やイメージがどの心的組織に留められているのかがわかります。それが連想(あるいは拡充)なのです。これが、われわれがここで適用しているよく知られた論理的な手続きであり、文脈を発見する技術を正確に体系化したものです。(分析心理学p131)」)

また、ユング心理学を日本に紹介した河合隼雄先生は、こう言っています。
「夢を見た人の意識の状態の次に知る必要があることは、夢の個々の内容についてのその人の連想である。例えば、電話について何か思いつくことはありませんかと尋ねる。自由連想的に、A、B、C、Dと連想を聞くのではなく、Aについて、図に示したように、それを中心として連想を聞くことが大切である。連想が浮かばないときは、電話とはどんなものか、電話を知らない人に説明するとしたら、どのように言われますかと尋ねたりする。(ユング心理学p173)」

また、ユング先生の弟子であるM.L.フォンフランツは、このように述べています。
「自分自身の夢を解釈したいなら、紙の半分に夢を書き、もう半分に夢に出てきたすべての言葉に対する連想を、書き込むのが最善です。(夢の道p33)」
重要な夢のシンボルを広げていくことによって、その人の個人的な心の背景が見えてくる場合が多くあります。

ステップ3)象徴辞典を参考にする

次に、書店に売っている本にはシンボル辞典のようなものがあるのですが、そのなかでも、神話や昔話などのシンボルも記載されているものがあります。
これらを参考に夢を解いていきますが、
「AはBを意味していて、YはZのシンボルです」
というように、一つ一つの象徴をはっきりと当てはめていけば、解釈が成り立つかというと、実際はそういうものではありません。
というのは、それは個人によってその意味合いが、大きく違うからです。
例えば、夢に「犬」が出てきた場合、犬が嫌いな人にとっては「不潔で野蛮な心のエネルギー」をあらわしているのかもしれませんが、犬が好きな人にとっては、「愛情や忠実な心」をあらわしている可能性もあります。
犬が好きな人と嫌いな人では、解釈が大きく変わってくるので、すでに決まっているシンボルをそのまま当てはめて考えることは出来ない場合が多いのです。)
このことから、ユング先生は、生涯シンボル辞典のようなものを作ることはありませんでした。
ですが、普遍的な無意識からくるイメージの場合は、その意味合いは、だれでもほぼ同じであると考えられます。
例えば、魔女や精霊などは、普遍的なイメージである場合が多いので、連想を広げようとしても、なにも浮かばないのが普通です。
その場合は、シンボル事典は有効となる場合が多くあります。
おすすめの本は
・「元型と象徴の事典 べヴァリー・ムーン編 アーキタイプ・シンボル研究文庫」
・「世界シンボル事典 ハンス・ビーダーマン著 八坂書房」
などです。

ステップ4)昔話や神話の分析を参考にする

これは、ステップ3の続きとも言えますが、夢のストーリーが何らかの神話や昔話しと似ていたり、激しい情動性を伴う夢は、元型的な夢である可能性が高くなります。
その場合、それは心の深い側面から生じていると思われます。
そんな元型的な夢を見た場合は、世界中にある昔話や神話の分析を参考にして、イメージを拡充する作業を行います。すると夢の意味がよく見えてくる場合が多くあります。
元型とは、生まれつき備わっている基本的な能力で、行動や感情、イメージなどのパターンを生み出している無意識的な何かのことです。

ステップ5)補償作用を考える

ユング先生による分析心理学では、基本的に全ての夢は、わたし達の心のなかの何らかの側面を補い、心全体のバランスを整えようとする働きがあると考えられています。
無意識と意識は基本的に補償作用の関係にあります。特に、セルフの元型的なイメージがあらわれたときは、補償作用が色濃く機能しているときです。
そしてこのchでは、夢を解釈する前に、あらかじめ「心の図」の作成をお勧めしております。
この図を作成しておくと、無意識は夢を通して心のどの側面を補おうとしているのかが見えてくる場合があります。
(無意識による補償作用は、ステップ7までのすべてのプロセスにおいて、ほぼすべてに関係していると思われます。

ステップ6)私生活での心境と見比べてみる

ユング博士の夢の定義は、
「無意識内の状況を、象徴形式(あるいは比喩によって)自発的に自己描写したもの」
としています。
夢は、その人がその夢を見たときの心理的な働きをあらわしたものですので、夢を解釈するときは、その夢を見た時期のご自分の心の動きと一緒に考える必要があります。
例えば、腕をケガした夢を見たのなら、腕は意志をあらわし、ケガは心の痛みをあらわす場合が多いので、現実に、自分の意志でなにかをしようとして思うようにいかず、傷ついたことはなかったのかと冷静に考えてみます。
(現実のその心の痛みをはっきりと自覚していれば、夢はそれを表現しようとはしないものですが、その心の痛みに無頓着であればあるほど(無自覚でいればいるほど)、夢は、「いまの自分はこのような精神的な状況にいるようなものだ!」とでも言いたげに、ハッキリと示すものです。
夢を解釈するということは、その夢を見た時期の心の動きを考えることでもあります。)

ステップ7)過去の夢との関連性を探ってみる

夢は、よく観察してみると、以前に見た夢の続きであるように感じることがあります。
わたし達の心は、昨日、今日、明日と連続しているので、無意識の心的描写をしている夢もまた、以前の夢と関係がある場合が多くあります。
夢は、無意識という自然が生み出した自然現象のひとつです。
なので、自然が風を吹かせることに、また、鮭が川を上ることに、渡り鳥が海を渡ることに、その理由を完全に解明しつくしたということはありません。
夢もまた、完全にその意味を知り尽くしたということはあり得ません。ですが、最終的にそれなりの結論を出すことは出来ます。
その夢を一言でまとめると、どんな心的描写をあらわしているのかと考えるのですが、それはあくまでも"その時の"最終的な結論です。
数年後、精神的に成長したときに昔の夢を見てみると、もっと違う視点からの解釈も出来るかもしれません。

以上、7つのステップが、夢を解釈するための大切なコツと考えています。
気になる夢を見た場合は、お気軽にお問合せ下さいませ…

最後に、もっとも簡単で、初心者向きの手軽な夢分析のやり方を紹介して、この動画をお開きとします。

まず、夢をノートに書き留めたら、そこに出てくる単語のすべてを、女性生と男性性に分けてみましょう。
こちらの表は、それぞれの単語を、女性性と男性性に分けるためのものです。
いま見た夢は、このどちらの働きのほうが、より多いのかを判断して、自分の日常生活において、どちらのほうが優位に働いているのかを考えてみると、おもしろいと思います。
例えば、元々の性格が女性性が優位で、さいきんの私生活でも女性的な心の働きにかたよっている場合、その人の無意識は、そのかたよりを補いバランスを保とうとして、男性性に関する夢が生じやすい状況にある、と言うことが出来ます。
このシンプルなやり方は、腑に落ちる解釈となりやすいので、おすすめです。

あと、チャットGTPに
「分析心理学による夢分析のフローチャートを作ってください」
とお願いしたところ、いちばん肝心の、「連想を広げる作業」が抜け落ちてました。
これでは、お客さまの個人的な側面を調べることが困難なので、実践の場では使えませんよ。
あの、チャットGTPさん、もう少し、しっかりしてもらっても良いですかね?

今回は以上となります。

さて、今回の動画は、いかがだったでしょうか。
わたくしは、最後まで見てくれたあなた様のことが大好きです。
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ちゃんと、歯を磨いてから寝ましょうね。

~完~

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