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【授業・研修のレシピ】反転授業で「リーダーシップ」を学ぶ

新年度が始まりましたね。今年度から新たに医学部で「新入生セミナー」を担当することになりました。
第2回のトピックは「リーダーシップ」です。
日向野幹也先生の著書「高校生からのリーダーシップ入門」を参考に,授業内容を設計しました。

なぜ医学生がリーダーシップを学ぶ必要があるのか?

リーダーシップは「権限のある人が持つべき資質」「選ばれた人が持っている才能」と考えられがちです。しかし,リーダーと言われる人に限らず,チームで活動するときにはメンバー全員が目標を共有し,主体的・自律的に何をするべきなのか考えていかなければなりません。また,自ら周囲に働きかけたり,周りの人たちを巻き込んだりすることも必要になるでしょう。

医学生に限りませんが,大学ではこれまでの知識の獲得が中心だった学び方から,主体的,能動的な学びに転換しなければなりません。そのため,医学生には,グループワークやチーム活動をスムーズに進めていくためのスキルを身につけてもらいます。これからはじまる授業や実習での活動にそのまま活かせることはもちろん,臨床現場においても必要不可欠なスキルといえるでしょう。

反転授業で主体的な学びを促進する

新入生セミナーは,反転授業で行います。
「授業」といえば,多くの方が先生が教壇に立って講義を行う様子を思い浮かべるでしょう。そして,課題として宿題を出されるのが一般的だと思います。反転授業は,その授業形態をまさに「反転」させたものです。「知識の部分」は映像教材を用いて事前学習を行い,教室の授業では,学習主題に関連したグループワークや演習を行います。つまり,学びのインプットとアウトプットの場を全く逆にしたものです。

本授業で,学生たちはリーダーシップに必要な態度やスキルといった『知識』の部分はビデオ教材で学びます。そして授業では,リーダーシップがうまくいかないときの対処方法,効果的なフィードバックなど『技術』『態度』の部分を実践的に修得します。初めての取り組みなので,学生たちの反応が楽しみです。

今回作成したビデオ教材(リーダーシップ)を公開します。ご興味のある方はご覧ください。

参考文献である高校生からのリーダーシップ入門は,とてもわかりやすくリーダーシップに必要な態度,スキルなどが網羅されています。ぜひお読みいただければと思います。

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