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勝手に10選〜BON JOVI編〜

(前記)
1980年代を少年時代として過ごしたが、思い起こすと、当時の洋楽といえば男女問わず、
ボン・ジョヴィの人気度が高かった印象だ。

今思うところは、良い曲が沢山あるのは勿論、ジョン・ボン・ジョヴィの端正なルックスや、曲のキャッチーさ、あとはハードロックの枠の中で世界観が上品であり、親しみやすい事が人気の理由ではないだろうか。

そんなボン・ジョヴィの楽曲を勝手に10選する。

・Runaway

1984年に発表されたシングルであり、同年に発表された同名のアルバムにおける表題曲だ。

シンセサイザーによるリフがキーとなる、タイトなロックで哀愁を伴いながら疾走感がある。
個人的には、サビのブレイクが心地よい。

家出をする少女の事を歌っているが実に若気の至りと不安感だったり、勢いと無謀さだったりが見事に曲と調和している。


・You Give Love A Bad Name

1986年に発表されたシングルで、アルバム"Wild In The Street"に収録された曲だ。

突き刺す様なコーラスから曲の幕を開ける、実に重厚感が溢れる気持ちの高揚する楽曲だ。

構成は3つのパートから成るが、この辺りの流れ、互いを高め合う構成、ミドルエイトからのサビの流れは流石なのだ。

解りづらい題名ではあるが、端的に、君は愛を汚す、という子悪女に対する想いを散文的に歌っている様だが、この突き刺す様な歌詞と見事に相まっている。


・Livin' on a Prayer

1986年に発表されたシングルで発表され、アルバム"Wild In The Street"に収録された曲だ。

筆者の観点では、ボン・ジョヴィの最高傑作だ。

薄暗い森の奥深くを漂う様な雰囲気のイントロ、Aメロから、何かを予感させる様なコーラスを生かしたBメロから一気にサビへ。

どうだろう、このメロディラインも完璧に突き上げに突き上げる最高に気持ちのよいサビは。
ジョンのボーカルのテクニックも冴え渡り、パーフェクトなサビである。

また、2番目のヴァース終わりの転調による更に突き上がる痛快さも実に気持ちよく、ボン・ジョヴィの世界観をものの見事に見せつけている。

ストライキにより職が厳しい状況のトミーと、その状況を必死に支えるジーナが困難を乗り越えよるとする、というストーリーによるひたむきな前向きさが見事に曲と融合した大名曲である。


・Lay Your Hands On Me

1988年に発表されたアルバム"New Jersey"に収録され、1989年にシングルカットされた🎧だ。

重厚感に漲るドラムとシャウトから曲が始まるが、途中からどんよりとした曇り雲から一筋の光が刺すようにジョンのボーカルが現れ、一気に晴れ渡る様に激しく気持ちの良いロックが始まる。

Aメロは、激しさをそのままにジョンのボーカルが歌い舞い、続く実にイカしたBメロがこの曲を整えてサビへと最高の橋渡しをしている。

サビは実に気持ちが良く高揚し、ライブではオーディエンスが大合唱し盛り上げる姿が想像できる素晴らしいパートだ。


・Bad Medicine

1988年に発表されたシングルでほぼ同時期に発表されたアルバム"New Jersey"に収録された曲だ。

実に重厚感に溢れるハードロックであるが、どこか明るく痛快な雰囲気もあり、メロディラインもキャッチーな楽曲だ。

Aメロはジョンのボーカルが映え、Bからメロがコーラス主体になり、見事にサビへの橋渡しとなる。
Aメロ、Bメロの軽やかさがサビの実にイカした重厚感を際立たせている。


・Born To Be My Baby

1988年に発表されたアルバム"New Jersey"に収録され、同年にシングルカットされた曲だ。

クールなカウントから、疾走感が実に気持ちの良いコーラスで曲の幕を開け、すこしダークなスパイスも効いたAメロに移行し、Bメロはここでも見事な橋渡しとなり、サビは途中から一気に突き上げる、そしてミドルエイトも見事な緩急となっている。

美しさすら気持ちよく疾走感の中に感じる見事なラブソングであるが、何故か以前に何回か発表されたベストアルバムに選出されなかったか疑問でしかない位の名曲だ。


・Love For Sale

1988年に発表されたアルバム"New Jersey"に収録された曲だ。

まるで、車座に座って、アコースティックなセッションをメンバーが楽しんでいるかの様な、実にイカしたカントリー、ブルースもスパイスにした曲だ。
現に曲中でジョンがメンバーのシャウトに笑ってしまっている。

こんな形のボン・ジョヴィも珍しい楽曲であるが、ボン・ジョヴィの演奏力の高さ、ポテンシャルの広さを楽しみながら実に気持ち良く堪能できる名曲なのだ。

筆者が大好きな曲だ。


・Keep The Faith

1992年にシングルとして発表され、同年に
発表されたアルバムの表題曲となった曲だ。

ボン・ジョヴィの楽曲の中では異彩を放つタイトな楽曲だろう。
ベースとドラムが主軸を担い、疾走感とベースとドラムのみとなるパートが見事な緩急をつけギターは添えてあるミニマムな演奏である。

サビでミニマムなコーラスが少し入るがジョンの歌唱力が堪能できる楽曲であり、また少し王道とは異なる世界観を見せてくれる楽曲なのだ。


・Always

1994年にシングルとして発表された曲だ。

実に美しいバラードだ。
この曲の主軸はピアノと弦楽が主軸となる。

1番のヴァースでは、サビに入るとオケがピアノと弦楽のみとなり、ジョンのボーカルを引き立たせ、見事な華を添えている。

このサビのお陰で、以降のヴァースのサビに音がかさなり重なり重厚感をもたらす、素晴らしいアレンジだ。

別れた相手をずっと愛している、という歌詞であるが、後に作詞を手掛けたジョンはストーカーまがいと評している。
心の何処で想い続けるのは自由なので、失恋ソングとして実に素晴らしい曲なのだ。


・Someday I'll Be Saturday Night

1995年にシングルとして発表された曲だ。

アコースティックギターを主軸とした、実に爽やかでキャッチーなロックだ。

毎日が月曜日みたいな日々を送っているが、いつか土曜日の夜みたいに、という曜日をメタファーとした実に前向きな歌詞が、ボン・ジョヴィらしいコーラスやラウドなギターもミニマムにタイトなオケになる事で、ジョンのボーカルによるメッセージ性が気持ち良く前にでている気持ちの良い名曲なのだ。

実に軽やかで素敵なロックなのだ。


(後記)

ボン・ジョヴィは商業的だ、と言われる事を耳にする。
しかし、それはボン・ジョヴィ自身が、ボン・ジョヴィらしい世界観を構築し、その世界観を軸にする事で需要との関係性が結果的に良いからであろう。実力だ。

あとは、やはりキャッチーなメロディ、楽曲、テクニック、アレンジと歌詞が魅力なのだ。
上品なのだ。
下品がいけないわけではなく、ボン・ジョヴィならではの気品みたいなものが確立しているのだ。

そういった様々なマテリアルがボン・ジョヴィの全世界の人々を魅了するのだ。

読んでくださった方々へ
ありがとうございました

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