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余白をとりもどす時間

静かな、夜である。

今夜は息子の寝かしつけに成功し、夫は夜勤で、音を立てるものは時計の秒針とパソコンのファンと私だけ。

細々とした家事も、明日の準備もすべて終えた。

完璧な自分の時間、張り切って本を読むつもりでいたが、腕が重く目が文字を上滑りして、長くは続かなかった。

そしてネットサーフィンをしたり、スマホゲームを叩いたり、息子を眺めたり、無為に過ごしている。

私は、ぼんやりする時間が必要なほうだ。

ぼんやりする時間がないと生きていけない。

実は昨日、保育園内定の連絡があった。
見学の時にとても感じの良かったところだ。
早速面談の日程を決めたりして、無事職場復帰と相成りそうだ。

とりあえず一区切りついて、つかれと、ほっとした気持ちと、さみしさと、不安とで、ぽかんとしている。

ぽかんとしながら、私は私を取り戻しつつある。

昨日はドッと疲れが出て、頭も体も動かなかった。今日は色々手配して、よくやった。
今は、細かい未来への詰めるべきことを、とりあえず明日に先延ばししてぽかんとしている。

ぽかんとして、ぼんやりすることで、私は余白を取り戻している。

この余白が、ちょっとした気づきや、おもいっきり楽しむとか、驚きに対応する瞬発力を私にもたらす。

まだお腹が大きい頃に見学した保育園に行くことになったんだもの。
そんな頃から動いていたんだもの。

ぽかんともするよなぁ。

この決断で後悔しないか、いまいち自信がもてなくて少しこわい。

ああ、私は、この震える気持ちを飼い慣らそうとしているんだな。

ぼんやりの効用は色々だ。

時計の針が12時を越えてしまった。
寝ればいいのに、と思いつつも、なんとなく甘いものを食べたい気持ちにもなってきて困っている。

なんせ、止めてくれる人は誰もいないのだ。


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#エッセイ #ぼんやり #ぽかん #保活 #ひとりの夜

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