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1−1. はじめの一歩

僕の通っている第二中学校は今日も平和だ。

「ねぇねぇ。去年噂になったいじめられっ子ってあの子だよね?w」
「あの身長がちょっと低めの子?w」
「そうそうw」
「噂になってるよねw可愛そ〜w中学に入って2年間ずっとでしょ?wよく学校これるよねw私だったら絶対不登校になってるわw」
「やめときなってw聞こえちゃうでしょw」


ただし一部を除いてだが。


初めの一歩

今日から学校が始まる。いわゆる新学期と言うやつだ。今日は新しい学年でクラス替えがある。誰と同じクラスかな。
”できれば渉と同じクラスがいいな。”
そう思ってクラス表を確認する。あ…3-A。渉は…Bか。
戸辺 渉(とべ わたる)僕の幼馴染であり、唯一の友達である。
渉「おはよーさん!おぉ教室隣かぁ、寂しくなるぜっ!早く俺以外のいい友達見つけろよっ!俺やってない宿題あるから先行くわ!」
そう言って渉はせかせかと教室に向かった。そして…
?「お前が同じクラスかw」
最悪だ。こいつが同じクラスかよ…。
僕はこいつにトラウマがある。こいつは去年違うクラスで僕のことをいじめて自殺に追い込もうとしていた如月 晶(きさらぎ あきら)。
晶「わざわざお前の教室に行く手間が省けたわw」
嫌な思いが残ったまま、僕は教室へと歩き出した。
今日から3年生だから3階まで階段を上がらなきゃいけない。
学生の時に経験した読者のみんなはわかるかも知れないがこれがかなりきつい。
こうして運動不足の僕は無事に教室まで辿り着いたのだが…
?「あきら〜、屡李が俺らと同じクラスってマ?w」
嫌な奴が増えた。
教室に入ってから大声で晶に話しかけたやつの名前は大嶋 優(おおしま ゆう)で晶の横にいつも小判鮫みたいに張り付いているやつだ。
ちなみに紹介がまだだったけど僕の名前は柳矢 屡李(やなぎや るり)
優「あっ!噂をすればってやつ?」
教室に入ってきた僕を見ながらニヤニヤ気持ち悪い笑みを浮かべている優を横目に僕は自分の席に着く。
僕「!?」
?「あっ!もう来たの?もっと書きたかったのに〜。晶おはよ!」
晶「おはよ〜がく!朝っぱらからいい仕事するね〜w」
優「朝からご苦労さん♪w」
がく「だろ?wほら見ろよ屡李の顔www」
和泉 がく…こいつも同じクラスかよ…。
とうとう嫌なやつ三人が同じクラスに揃ってしまった。はぁ…学校嫌になりそう。
朝から自分の机の掃除をして無駄な体力を使ったあと、先生が入ってきた。
あぶね…。危うく見られるところだった。朝から頑張って手を濡らしてきた僕をよそにどう頑張っても張り切っているようには見えない先生はHRを始めた。
先生「新学期張り切っていくぞー。今日から3-Aを持つことになった杉原 一希(すぎはら かずき)だ。名前は適当に呼んでくれ。それと、これから始業式が始まる。各自間に合うように体育館に並んどけよー。それから柳矢。お前は職員室にこーい。」
僕「え!?ちょっ!!僕!?」
先生「以上でHRは終わりにするー。」

こうして新学年新学期を迎えた僕。
この物語は、僕の日常を書き留めたただのメモに過ぎない。
そしてこれは、ただの初めの一歩に過ぎない。
もう一度言う。この物語は、僕が過ごした中学3年生の一年間を書き留めたただのメモである。別に見たく無い人はbrowserbackをお勧めする。
そしてこの物語は、

      ただのフィクションである。

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