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短編

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情景を思いつくがままに文章にしてみました。 そしてそれを集めてみました。 インスタントフィクションです。
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#現実逃避

逃避[インスタントフィクションその23]

「こんな時代に生まれたらならば、どれほど充実した人生を送れただろうか」
堆く積まれた本に新たな一冊を加えつつ、私は今読んだ本の内容を思い返す。どうにも張り合いが持てない私の人生において、読書ほど熱中することはなくそれ故に架空の物語に私が生きることができたならと思わずにはいられないのである。
「どうして現代に生まれたのだろうか」
ふと思った疑問に対して新たな疑問が湧くのを感じる。
「現代だから充実し

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