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日中韓 朝鮮半島の非核化で後退

5月27日の夜に北朝鮮が人工衛星を打ち上げようとして失敗したことは、皆さんご存じのとおりです。Jアラートの警報に驚いた、という方も少なくないでしょう。
日本の複数の放送局が、中国東北部の丹東から爆発の瞬間を撮影することに成功しています。

私も北京駐在時代に何度か経験しましたが、丹東での張り込みは精神的にけっこうシンドイです。でも、こうやって成果があると、「粘った甲斐があった」と自己肯定感がアップします。

衛星の打ち上げのタイミングは気象条件が最も左右しますが、今回のは日中韓首脳会談がソウルで開催されたのに合わせた形となったのも事実です。
北朝鮮としては、3か国の首脳会談がとりわけソウルで開かれたこともあり、「自分たちに圧力をかけられるなどと思うなよ」と強気のメッセージを発する意図もあったのかもしれません。

その首脳会談。
北朝鮮をめぐる問題、とりわけ核開発問題について注目すると、残念ながら前回(2020年12月@成都)に比べてかなり後退しました。(冒頭写真は首相官邸HPより)


前回とは構図が異なり…

前回の日中韓首脳会談から4年半も間が空いたのは、もちろんコロナ禍の影響が大きいのですが、加えて、日韓関係の悪化、そして日韓が改善したのと反比例するかのように中韓関係の悪化も作用しました。
それだけ、東アジアのこの3か国の関係は微妙だと示していますが、だからこそ対面で話し合うことが重要だともいえます。

ちなみに、前回のメンバーは安倍晋三首相、李克強(り・こっきょう)首相、文在寅(ムン・ジェイン)大統領。3人のうち2人はこの世にいません。

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201912/24china2.html

この写真、先日BS11の「報道ライブ インサイドOUT」に出演した際も触れたのですが、李克強首相と文在寅大統領がピタッと近づいているのに比べて、安倍首相がやや離れています
偶然なのでしょうが、このときは歴史認識の問題などで「中韓vs日本」という2対1のような構図になっていたのを象徴しているかのようです。

一方、今回は完全に「日韓vs中国」という2対1。

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202405/27summit.html

よく見ると、尹大統領と岸田首相の密着ぶりに比べて、中国・李強(り・きょう)首相はやや隙間が空いていますね…
偶然だとは思いますが。

と思ったら、こちらも。

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202405/27summit.html

ここまでくると、作為ではないかと疑ってしまいます。

ええと…写真のことはこれくらいにして。

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